下ネタって笑えるから最高だ

 そんな中、ある取材で、グッズと広報の私も撮らせてほしいと言われます。私はせっかく人の為になる仕事をしているのに、堂々と顔を出さないのはなんだかっこ悪いし、ダサいっ!! 元々ファッション業界の片隅にいた私は、ダサい生き方は絶対したくないなんて思ってしまったわけです(←変なプライドッ)。
それから、「かっこよくアダルトグッズについて語ろう!広めよう!」っとメディアに出るようになりました。コラムの執筆も始めたのもこの頃です。実際には自分のしくじり、やらかし秘話も広めてる感がありますが(笑)。

 メディアに顔も出るようになってきた年の瀬。もう嘘を来年に持ち越すのは辞めようと思い、忘れもしないクリスマス(その日はたまたまだったんですが)。ランチにファーストフードを食べながら「カミングアウトしたいことがある」と持ち出すと、「あっ分かった。ママはレズなんだね」と娘に言われました。同性愛の友人に慣れ親しんだ娘は「カミングアウト=同性愛」と思ったようです。たしかに、私の友達がうちの娘に同性愛なんだってカミングアウトをしていましたから。

 「いや、仕事の事でね。実はママはアダルトグッズの会社の広報なんだよ……嘘ついててごめんね」と言うと、「あーなんだそんなことか」と言われました。
色んなメディアに顔が出ちゃってるから、お友達やその親からなんか言われちゃうかもしれないよと再確認しても、「いまさら、そんな事言われても何とも思わないし平気だよ。だって仕事でしょ」と言われ、視界が涙でもやもやしてきました。

 「ついでに言うと、渋谷にあるバイブが350本以上展示してあるバイブバーなんて、なかなかカオスなバーのプロデュースもやってるんだよね。18禁解けたらお友達連れて遊びにおいでよ」と言うと、「何それー!めちゃ笑える!行きたいわー!」と大爆笑してくれたので、私もなんだか感動の涙で泣きたいんだか、笑いたいんだか変な顔で笑いました。そのときに、「やっぱり下ネタって笑えるから最高だ。決して良い親ではないと思うけど、子育てしてきてよかった」と思ったんです。

 …とこんな感じで無事にカミングアウトができました。娘が来年18禁を解禁したら、バイブバーへ招待してグッズについて語り合いたいと思います。

 次回は、私と女王様の出会いについて書かせてもらおうと思います。

次回は<「SMは最高に愛に溢れた崇高なもの」と教えてくれた女王様との出会い>です。
今回はワイルドワン広報部のYukaさんが出会った女王様とのエピソードを語ってくださいます。美人な彼女が女王様となったきっかけとは?