「SMは最高に愛に溢れた崇高なもの」と教えてくれた女王様との出会い

わたしと女王様との出会い

女王様と駄犬が寄り添う画像

 こんにちは、ワイルドワン広報部のYukaです。

 前回「娘に仕事をカミングアウトした時のお話」について書かせて頂きましたが、今回は「初めての女王様との出会い」についてお話します。

 時はさかのぼり、私がブティックを経営し始めた22才の頃。ある日その人は店内にいました。くびれたウエストラインに、ふわっとゆらめくフレアスカートのドレスの女性がこちらに背を向けて服を見ていました。くるっと彼女が振り向くと、美しく開いたドレスのデコルテラインから覗く両胸にはセンス良い対の燕のタトゥーが。まるでピンナップから飛び出てきたような印象的な美人でした。

 美人好きの私はさっそくお声を掛けて、ナイスボディーな彼女に色んなお洋服を試着させ、着せ替え人形のように遊んでいたら、彼女もうちの服を気に入ってくれて。年も近かったこともあり意気投合。ちょいちょい買い物に来てくれてはその度におしゃべりしていました。

 そんなある日、私が「彼氏はいるの?」と聞くと、彼女は「私は犬を飼ってるの。“ダメな犬”と書いて“駄犬”っていうんだけどね」と思わぬ答えが返ってきました(笑)。

 そう、彼女は女王様だったのです(そして駄犬というのは人犬だった)。

 それからは、お店に来るたびに駄犬とのエピソードを語ってくれました。たとえば、二人でドライブに出かけるとき。女王様はカーナビ役となって、運転がとろいと横からピンヒールを投げたり、急ブレーキなど交通マナーを守らないと蹴りを飛ばすそう(教習所の教官みたい)。
ダサいBGMを流したら怒られ、ドライブ中の飲み物が用意されていないと怒られ、女王様が道を間違えてナビしても、なぜか駄犬が怒られるというシステム。

 そんなある日、どうして女王様になったのかふと気になって「きっかけはなんだったの?」と聞きます。すると、急に真顔になり。実はね……と語り始めました。