「うるせぇ女だな!」って私が女だからうるさいの?私が男ならいいの?

口喧嘩できるわたしと相性が悪い人

すっかり季節は秋になりましたが、三歳の息子のお気に入りは引き続き「オチンチン」です。最近ではEテレの子ども番組で流れる歌を「オチンチン」に変えて歌うブームが到来し、「オ、オ、オ、チンチン~!」(byオトッペ)「チンチンチンチンペタッ!」(byいないいないばぁっ!)と、さすがのわたしも「歌うなら、ちゃんと歌いなさいっ!」と注意する日々です。
そんな息子をみて、「わたしが子どもの頃もこんなにアホだったのかな……」と久しぶりにアルバムを開いたところ、そこに映っていたのは三歳年下の弟を仰向けにして抑え込み、マウントポジションで跨って、勝ち誇った笑みを浮かべている幼き自分の姿でした。

夫に「今と何も変わらなすぎ!」と苦笑されたので「ヤダ、騎乗位好きってこと!?」と頬を赤らめたところ、「弟がいると、男に対して強くなるよなぁ」と……アレ? 藪蛇になってもあまりよろしくないので、それ以上深く追求するのは辞めたのですが、まさに三つ子の魂百まで。そして、そういった自分の“気質”というものは、人に指摘されて初めて発見するものでもあります。

そういえば大昔、地元のヤンキーに「お前、女で良かったな。女じゃなかったら、俺らの仲間の誰かに絶対にボコされてるから」と言われたことがありました。当然、「女じゃなかったらボコるって、なにそれ、男だったらボコっていいわけ? 気に食わないからってボコるの? 野蛮すぎないそれ?」と素朴な疑問をぶつけたところ「本当にうるせぇ女だな!」と危うくボコられそうになってヒヤヒヤしたことを覚えています。

もっともボコるボコらないと、互いにわぁわぁ騒いで解決すれば、殺伐とはしているもののわりと平和で、たぶんわたしと相性が悪いのは、むしろわたしに対して「うるせぇ女だな!」と言えない人だと思います。もしくは「うるせぇ女だな!」と言えたとしても、「うるさいって何? なにがうるさいの? わたしが主張をすること? わたしが女だからうるさいの? わたしが男ならうるさくてもいいの?」と再度畳みかけたときに、もう一度「そういうのがうるせぇ!」と言えずに黙ってしまう人。喧嘩にすらならないし、おそらくはわたしの減らず口によって与えられるストレスが、ひたすら自分の中に積もりつづける。