以前「なぜ努力してるのに結婚できないの?」東大卒女子に婚活カウンセリング①に登場してくれた、東大卒女子のAさん(30歳)
再カウンセリングの最終回は「結婚相手に絶対必要なモノ」について語りました!
グリップ力の見極め方

by Leah Kelley
アル:私と夫はめったにケンカしないけど、2年に1回ぐらいはケンカするのよ。
そのたびに思うのは、話し合いできることも大事だけど、気持ちよく切り替えられることも大事だなと。ずっとネチネチ言われたら腹立つやん?
A:それは腹立ちますね!
アル:うちはワーッと言い合った後「たまにはケンカもいいもんだな!」とガッチリ握手、みたいな。
A:あはは(笑)、少年漫画みたいな。
アル:お互いジャンプ育ちだからね。でも私にとって一番大事なのは「グリップ力」。つまり、相手が私と別れたくないと思ってることだなって。
私なんか短気だから「クッソ離婚じゃ」とかすぐ思うんだけど。
A:ええっ?!
アル:思うだけでしないけどね(笑)。でも昔はメンがヘラッてて面倒臭い女だったから、元彼に「もういい!別れる!」とか言って「じゃあ別れよう」とアッサリ振られたりした。
一方、夫は「俺は別れる気はない!」とキッパリ言ってくれて「この人は離れていかない」と安心したことで、メンが安定したのよ。そういうグリップ力のある人じゃないと私は無理だった。
A:ああ…それでいうと、元彼はグリップ力がなかったですね。
男女平等だし合理的な性格だし、出会った時は「この人だ!」と思ったんです。でもいざ付き合ってみると、面倒臭くなったら「じゃあ別れよう」となる人でした。
私と付き合い続ける意思があれば、すれ違っても話し合って歩み寄ろうとしただろうけど「揉めるぐらいだったら面倒臭いから、言わないでおこう」みたいな。
アル:相手にグリップ力があるから、本音で話し合いもできるんだよね。
A:そうなんです!相手が「べつに別れてもいいや」と思ってたら、こっちも「わざわざ話し合いとかせず我慢しとこう」と思うし。それで結果的に不満がたまっていって…。
でも、グリップ力ってどうやって見極めればいいんでしょう?その源泉は「相手を本気で好きか」ですよね。
アル:うーん、それもあるけど、一番はその人の人に対する思いというか。
いわゆる情が薄いタイプ、「俺はべつに1人でもいいし、面倒くさいことはお断り」という人に対して冷たいタイプはグリップ力が低いと思う。
人間関係に面倒臭がりな男って、究極には自分しか愛せない男で、都合のいい女を求めるんじゃないかな。
A:おっしゃる通りで、元彼は人に対して冷たいところがありました。彼は理系の研究者だったんですが、後輩が悩んでても「自分には関係ない」みたいな。あと「友達の結婚式に誘われたけど、面倒臭いから断った」とか。
アル:面倒臭くても、人情として「祝ってあげよう」と思うやん?そういう友達や後輩への態度で、人に対する無関心さや冷酷さが垣間見えるよね。
A:わりと随所にそういうところがあって…付き合う前は「男尊女卑じゃないし、頭が良くて論理的に話ができていいな」と思ったけど、結局続かなかったですね。
アル:女友達が20代の時、仕事のできる頭のいい男と結婚したのよ。彼は転勤族だったんだけど、友達が「また転勤か、イチから生活も人間関係も作らなきゃいけないのか…」と言ったら「そんなことわかって結婚したんだろ?」って。
理屈ではわかってるけど、「感情」に寄り添ってほしいわけじゃない?
A:ほんとに!
アル:「大変だよな、ごめんな」ぐらい言えんのかと。
結局、彼女は耐えきれず離婚を切り出したんだけど、夫は「まあ仕方ないよね」とアッサリしたもので、いまや連絡先も知らないって。一回結婚した相手でも「もういいや、いらない」と手放せる人だったんだろうね。
A:元彼もそういうタイプでしたね。もし結婚しても、長い人生を一緒に乗り越えていけなかったと思います。
アル:その友達は離婚から学んで、30代で再婚したのよ。「元夫は強いけど冷たい人だった。今の夫はやや気は弱いけど、とにかく優しいし、私がいないと絶対イヤだと言ってくれるから」って。
A:なるほど…。でもそれって婚活でどうやって確認すればいいんでしょう?
「好き」という感情
アル:友達や同僚や家族との接し方をヒアリングするのも手だよね。
ただ、本当のところは付き合ってみないとわからないと思う。言葉では何とでも言えるし、付き合う前はいいところしか見せない人も多いし。
そこが婚活の難しさだよね。同僚や同級生だったら、相手の中身をよく知ってから好きになるでしょ?
A:たしかに…。私、今でも好きな大学の同級生がいるんですよ。昔、告白して振られてしまったんですが、彼は人に対して温かい人でした。
友達が悩んでたら親身に相談に乗って、学校を休んでたら家まで迎えにいったりとか。その彼のことは中身で好きになりましたね。
アル:見た目は好きじゃなかったの?
A:見た目よりも中身が好きでしたね…写真見ますか?(スマホの画像を指さして)このメガネの彼です。
アル:ていうか、全員メガネだよね?メガネ族という部族の写真みたいなんだけど(笑)
A:たしかにメガネ族ですね(笑)
アル:東大はコンタクト禁止という校則でもあるのか…そして全員、もっさり地味だなあ!
A:もっさり地味なメガネ族だけど、いまだに彼に会うと意識しちゃって。「どどどどどうなの最近?」みたいな。
アル:風の又三郎状態(笑)
A:又三郎になっちゃって(笑)。やっぱり私はこの人のこと好きだなと思うんです。
アル:彼が男女平等について微妙な発言をしても許せるんじゃない?
A:ああ、許せますね。彼だったら多少価値観が違っても許せます。やっぱり好きだからでしょうね。
アル:人間は理屈よりも感情が強いから。「好き」という感情があると大抵のことは許せるんだよ。仲のいい夫婦を見ると「なんだかんだ言って旦那のこと好きなんだな」って思うでしょ?
A:思います。条件も大事だけど、それ以上に大事なのは「好き」という感情なのかも。
アル:「好き」にはドキドキやときめきもあるけど、「相手のいい部分をいっぱい知ってるから好き」もあるよね。私も出会った頃より今の方が、夫に対する「好き」は何百倍も増えてるし。
まだ数回しか会ってない段階だったら、夫の微妙な発言にガッカリして「この人はない」と判断したかもしれない。
A:婚活だと「好き」という感情がなかなか発動しないので厄介ですよね。
アル:キスしてみて、好きスイッチが入るか確認したらどう?
A:元彼の時はそうでした。婚活を始めた頃は見た目重視で「顔が好みじゃないと、ときめかないから無理!」と思ってたんですが、アルさんのコラムに出会って、自分の優先順位はそこじゃないなと気づいて。
それで元彼と付き合ってみて「好きな顔じゃなくても、キスしてみればスイッチが入る」という教えを体感できたのもあります。
アル:いったんスイッチが入ると、かわいく見えてくるしね。
試しに付き合ってみる主義
A:その彼とは別れてしまいましたが、「付き合わないとわからないことが多い」というのも実感しました。
アル:だから私は、とりあえず試しに付き合ってみる主義なのよ。
A:旦那さんと付き合って「この人だ!」と決められましたか?
アル:付き合ったらすぐに決められた。ドキドキやムラムラはなかったけど、一緒にいると快適で安眠できたんだよね。「あれ?なんかメッチャ熟睡できたぞ」みたいな。
あと子どもの頃に戻れたというか、どんどん素に戻っていく感覚があった。それまで男の前で自分を偽ってたけど「そうそう、私って本来こういう人間だった!」みたいな。
A:『59番目のプロポーズ』を読むと、アルさんがどんどん素になっていく過程がわかります。
アル:それまで素の自分を見せたら嫌われると思ってたから。相手に合わせなきゃと思って、でも無理は続かなくて爆発してた。
A:「自分を削らなくてすむ、おせんべいの片割れ」ですね。
アル:そう、あと初対面で猫がなついたのよ。釈迦やキリストじゃないけど(笑)、夫には動物が寄ってくるのよ。牧場に行った時も牛や羊が集まってきて「見てあの人!」と注目を浴びてた。
A:動物は本能的に見分けるのかも(笑)
アル:自分で選べない人は、おキャット様に選んでもらうといいかも(笑)
A:私も試しに付き合ってみる段階なのかもしれません。「もっといい人が現われるんじゃ」と迷ってるうちに選べなくなる事態は避けたいなと。
アル:結婚するわけじゃなく、試しに付き合うだけだし。
A:ただ、どのタイミングで決めるかが難しくて。お陰さまで成功率が上がって、ヨミ表の中に候補の方はいっぱいいるので。
アル:うーん、せっかくだから3月まで活動したら?というのも、1月は婚活に新規参入者が増えるらしいよ。里帰りした時に親に詰められたり、「今年こそ結婚するぞ!」と初詣で誓ったりするんだろうね(笑)
A:なるほど。3月まで新規を開拓して、その中から最終的に決めるといいかもしれませんね。
アル:仕事に婚活に大変だけど、たまには休みながら頑張って。
A:はい!失礼ながら、TOFUFUの連載を読むと「こんな特殊なお二人が出会えたんだから、私もきっと出会えるはず」と希望を持てます。
アル:特殊同士の方が出会った時にハマるものだよ。
A:そうですね。あと「お二人もたまにはケンカするんだ」と安心しました。ケンカした時に逃げない人、一緒に乗り越えられる人を探します。
アル:ケンカは絶対するからさ。あと男は遠視気味なので、生活の中でイラッとすることはしょっちゅうある。冷蔵庫あけて「アレがないないないない」「目の前にあるやんか!」みたいな(笑)
A:やっぱり細かいものが見えないんですね(笑)
アル:「ウスターソース持ってきて」と言っても、絶対とんかつソースを持ってくるし。でも相手を好きだと「かわいいし面白いし、まあいっか」と許せるものだよ。
Text/アルテイシア
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次回は <「それ人質やないか!」受け身なオクテ女子の婚活成功記①脱モラハラ編>です。
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