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  • 2016.12.14

男尊女卑の壁・家事・オカン問題/東大卒女子に再び婚活カウンセリング②

以前、アルテイシアさんに婚活の相談をした東大卒女子のAさん。アドバイスを実践したら成功率が上がったと現状報告しにやってきました。そして新たに見つかった課題は「男女平等についての意識の差」。悩める女子は多いこのテーマに、アルイテイシアさんが男女別姓や家事分担、共働きなどの切り口から深掘りします!

恋愛デスマッチ アルテイシア

 以前、≪「なぜ努力してるのに結婚できないの?」東大卒女子に婚活カウンセリング①≫に登場してくれた、東大卒女子のAさん(30歳)

 アドバイスを実践して成功率が上がったものの、新たな課題も見つかったそう。
本人いわく『私にとって「男尊女卑じゃない、リベラルな人」は絶対譲れない条件で、だったらこだわった方がいいとアルさんにも言われましたが、私の求めるレベルは一般とは違うようなんです』

「男女平等についての意識の差」は悩める女子の多いテーマなので、深掘りしたいと思います!

男女の感覚の違い

恋愛デスマッチ アルテイシア
『対偶文学論』

A:たとえば男女別姓の話になった時「え、名字変えたくないの?なんで?」とか聞かれるんですよ。べつに私は絶対変えたくないわけじゃなくて…。

アル:「普通は女が変えるでしょ」という前提で話されるのがイヤなんでしょ?

A:そうなんです!でも「よっぽどの理由がない限り、それは女のワガママだ」みたいな人が多いですよね。

アル:そういう人に「なんで女のワガママなの?」と聞いても、マトモな答えは返ってこないよな~。

A:「だって男の名字にするのが一般的でしょ」とか。それは事実ですが、自分たちがどちらを選択するかは個別に検討すべきことですよね?

 そもそも「男だから名字を変えない」が真であれば、その対偶たる「結婚にあたり名字を変える者は男ではない」が真になってしまうけれど、5%程度とはいえ妻の姓に変える男性は存在するわけで、その主張は論理的におかしいですよね。

アル:あはは!対偶って言葉、ひさびさに聞いたわ(笑)
まあ私も「一般的でしょ」と言われたら「だから?」と真顔で返すけど。

A:男性の前でそこまでキツくは言いませんが、「女性は職場で通称を使うこともできるし」→「それは男性も使えますよね?」「夫の名字になることに幸せを感じる女性もいるよね」→「もちろんそういう女性は変えたらいいと思います」と話してるうちに、どんどん微妙な空気になっていくんです。

アル:Aさんの言ってることは全面的にわかるよ、私も生粋の男尊女卑アレルギーだから。
ただ「自分がもしこの日本で男として何十年も育ってきたら、我々のような感覚が完全にはわからない」というのも理解できるのよ。
逆を言うと、この日本で女として何十年も生きてきた我々には、男の感覚も完全には理解できないよね。

A:たしかに…私が今の日本に男として生まれていたら、現在の自分とは考え方が違うでしょうね。自分が名字を変えるなんて、相手によっぽどの事情がなければ考えなかったかもしれませんし。

アル:たとえばうちの夫は超リベラルな人だけど、感覚的なところで「できるなら自分が養いたい、妻の収入をあてにしたくない」という思いがあるようなのよ。「べつに2人で家計を運営すりゃええやん」と私は思うけど、やっぱり何十年も生まれ育ってできた「感覚」みたいなものって、理屈ではないのかなと。

A:理屈じゃなく感覚なんですね。

アル:そう、そこで「男が養うから男の方が上、妻は家事をしろ」みたいな人だったら論外だけど、「夫と妻は完全に平等、家事も分担、でもできれば養いたい」と言われたら「そうか、キミはそう思うのだね」としか言いようがないというか。

A:たしかに…私ももし男性として生まれていれば、お金を稼ぐことや出世することへのプレッシャーは今よりずっと強かったと思います。

アル「この国で女として生まれ育った私と全く同じ感覚を、この国で男として生まれ育ったキミも持ってくれ」というのは、やはり難しいと思う。逆を求められてもきっと無理だし。

A:それを胸に刻んでおけば、男女平等についての意識の差も受容できるかもしれません。

アル:うちの夫も男女別姓の話になったら「そこまでこだわらなあかんか?」と言うだろうけど、説明すればちゃんと理解してくれると思う。
「最初から完全に理解してくれる人」ではなく「肌感覚ではわからないけど、こちらの価値観や考えを理解しようとしてくれる人、そのうえで話し合えて歩み寄りができる人」であれば、パートナーになれるんじゃないかな。

ウンコは狙って投げるべき

恋愛デスマッチ アルテイシア
『うんこ!』

アル:あと男尊女卑アレルギーが強いと、男社会や男尊女卑野郎に対する怒りを、目の前の相手にぶつけてしまいがちだよね。感覚が違うだけで、相手はべつに男尊女卑じゃないのに「どうせコイツも男尊女卑だ、だから日本の男は!」みたいな。
それは無差別にウンコを投げるゴリラと同じで、ウンコは狙って投げるべきなのよ。

A:ほんとそうですね。「ウンコを投げるべき相手なのか?」をしっかり見極めないと。

アル:我々もハイスペ狙いの銭ゲバ女と一緒にされたらイヤでしょ。「だから女は」と一括りにされたら「一緒にすんなバカ!」と思うし。
私は「森を見て木を見ずはダメ」「人にはそれぞれ事情がある」ということを、つねに忘れないようにしている。

A:男女限らず、自分と全く同じ価値観を持った人間なんていませんもんね。

アル:Facebookで夫を主人と書く女子を見ると「主人て!!!」とドン引くけど、それも本人の育った家庭や環境の影響もあるんだろうし。変な言い方だけど、べつにその子だけのせいじゃないというか。

 私は男女の双子だったけど、家事も習い事も均等にさせられたし、「男だから」「女だから」と言われたことは一度もなかった。ジェンダーフリーな家庭で育ったうえ、リベラルで自主自立な女子校で育ったことで、今の自分が出来上がったと思う。

A:私もジェンダーフリーな家庭で育ちました。両親共働きで父も家事育児を分担してましたし、あと父が病気がちで早期退職しているので「夫婦の片方しか働いてない」のはリスキーすぎて選択できない、と人一倍思ってますね。
それと私はずっと公立共学育ちですが、中高は生徒会長もしてましたし、「トップは男がやるべき」みたいな言われ方をされたこともなかったです。

アル:生徒会長だったのか~!Aさんは女性初の大統領になれそう。

A:大統領?(笑)
就職してからも、女性だからといって不利益を受けたことはなかったです。だから婚活で初めて男尊女卑の壁にぶつかったというか。「共働きでも家事育児は女性がやってくれる」と思ってる男性の多さなどをリアルに感じました。

アル:譲れない部分は無理して譲る必要ないけど、言葉だけで判断しないことが大事だよね。
たとえばうちの夫は家事スキルが低いんだけど、お母さんが全部やっちゃう人だったのよ。
「どうせあんたが洗ってもキレイにならへん」「あんたが料理すると台所がちらかる」とか言って、息子に家事をさせなかったみたい。そりゃそんなこと言われたらムカつくし、やる気もなくなるよね。

 ただお母さんも戦中生まれで、「女が全部やって当然」という時代に育ったわけだから、お母さんのせいでもないし。

A:人にはそれぞれ事情や背景があって、本人だけの責任じゃないんですね。

アル:もし夫と出会った当初に「料理はするの?」と聞いて「いやオカンが作るからしない」と返されたら「この人はないな」と判断したかもしれない。

A:「結婚したら妻が作ってくれるという前提でしないのかな」と思っちゃいます。

アルそこで勝手に決めつけないで、質問すればいいと思う。「結婚して共働きだったらどうするの?」と聞いて…そこでまた「手伝う」とか言うのだろうが(笑)、自分も分担する意志があるかを確認すればいいよ。

A:たしかに、そこで「食事は全て奥さんに作ってほしい」と言われたら「ない」と判断すればいいわけで。

アル:引っかかったらその場で質問して掘り下げるといいよね。

家事問題とオカン問題

恋愛デスマッチ アルテイシア
『おかん』

A:あと料理はできないけど掃除や洗濯をするとか、役割分担できればいいかもしれません。

アル:うちはそうだよ。夫が洗い物をすると食器が欠けて汚れは落ちてなくて「どうやって洗っとんねん」と逆に聞きたくなる(笑)
なので夫は風呂掃除やトイレ掃除を担当している。そこまでスキルが必要じゃないし、風呂やトイレはよっぽどじゃないと欠けないし。あと運搬力があるから、買い出しとかね。

A:なるほど…スキルにあんまりこだわらないようにしようと思いました。スキルよりもマインドですね。やる気があるとか、「分担していこう」とちゃんと話し合えるとか。

アル:あと私がどれだけ手抜きしようが夫は絶対文句を言わないので、それは私にとってすごく重要。家事スキルは高いけど几帳面でこだわりの強い人より、大らかな人がいい。
「ずっと同じメニューじゃないか」とか文句言われたら、ブチ切れてしまうから。

A:ブチ切れるんですか(笑)

アル:私は結構ブチ切れる方だけど、夫とはめったにケンカをしない。まあ家事がらみでイラッとすることはあるけどね。
女友達の家に遊びに行ったら、小学生の息子がお茶をこぼして「ちょっと!タオルじゃなく雑巾で拭いて!」と彼女が言ってて、私が「それ私も夫に言ってるわ」と言ったら、もう一人の友達が「うちの母も七十代の父に言ってるわ」って。

A:あはは!男性あるあるなんですね。

アル私は「男は遠視気味」と思っている。彼らは細かいものが見えないんだよ。

A:タオルと雑巾の違いがわからない(笑)

アル:うちの夫もしょっちゅう食べ物をこぼすしさ。猫をヒザにのせてご飯食べてる時、カレーを猫の頭にこぼして「ラーメンマンがカレクックになってしまう!」と叫んでた。そういうの聞くと「面白いし、まあいっか」と許せるんだよね。

A:私、TOFUFUの連載がすごく好きです。あれを読んでると結婚に希望が持てます。旦那さんのお母さんもよく登場してますよね?

アル:リアル「オカンとマーくん」でいつもケンケンやり合ってるよ。

A:婚活して思ったんですが、お母さんが完璧な専業主婦の人も大変だけど、もっと恐ろしいのは、お母さんが完璧な兼業主婦の人だなって。そういう人って「女性も仕事した方がいいですよね」と言いつつ「もちろん家事も完璧にして」と思ってるから厄介。

アル:女にスーパーウーマンを求める男ね。結婚生活をイメージするには、お母さんの話を聞くのもカギだよね。
個人的には「お母さんと仲悪い人の方がいいかも?」と思う。うちの夫は「あのババアの言うことはだいたい間違ってる」といつも言ってる(笑)
「お母さんを大事にする人がいい」というのは一理あるけど、お母さんを好きすぎる人や、あまりにも尊敬してる人は要注意かな~と。

A:お母さんの話を聞くことで、相手の家庭観やパートナー像や家事育児の考え方も見えますよね。
あと「男は言葉が不自由」に並んで「男は遠視気味」という格言も覚えておきます!


Text/アルテイシア

姉妹サイトTOFUFUでも連載中!

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 アルテイシアさんのデビュー作『59番目のプロポーズ』で結婚した“59番”さんとの結婚生活を綴ったコラム。
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次回は <結婚相手に絶対必要なモノとは?/東大卒女子に再び婚活カウンセリング③>です。
結婚を決めるために、付き合うためにあなたが譲れないモノは何ですか?AM読者のあなたは「この人とは別れないだろうな」と思った理由はありますか?次回はオクテ東大卒女子のヒアリングを基に「結婚相手に必要なモノ」について探っていきます。ちなみに、婚活登録者数は1月に増えるらしいですよ!

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ライタープロフィール

アルテイシア
作家。

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