「結婚してる」と言うと「え…もういいの?」既婚者を哀れむ謎の勢力へ/長井短

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結婚をして早一年。あっという間に過ぎた時間の中で、たくさんの人におめでとうと言っていただきました。超うれし〜ありがと〜って感じなんだけど、同時になんかちょっと引っかかる言葉も何度か飛んできました。それは「え…もういいの?」どうよ、この言葉。どんな流れでこの弾が飛んでくるかというと

人「短ちゃん彼氏いるの〜?」
私「あ、私結婚してるんだ」
人「え…もういいの?」

こんな具合です…え〜ちょっとみんなどう思う〜? 「もういいの?」って何〜?!?! というわけで今回は、このフレーズから浮き彫りになるそれぞれの結婚観の違いについて。喧嘩腰に注意して書くぞ!

恋してないとつまらないの?

まず、この「もういいの?」という問いに対して私がなんて返事をしてきたかっていうと「あ〜ん?」って言う音と言葉の中間みたいなキモいフレーズ…だって、急に「もういいの?」なんて聞かれても、なんのことを言っているのか分かりかねるのだ。

しかし、同じ質問を繰り返されれば次第にわかってくる。たぶんこの質問は「え、もう色んな男の子と遊んで楽しむのやめてもいいの?」だ。それがわかってから私は「うん、もういいかなって」と答えたことがあるんだけど、いやいやどこぞの百人斬りだよ調子乗んなよお前って自分の声が聞こえてきて、だめだこの回答も使えない…

それからは、売られた喧嘩は正面から買うべしと思って「何が?」って渾身のゼロ顔で聞き返すようにしているんだけど、これを始めてから自分と他人での価値観の違いがまぁ見える見える。「何が?」と言う問いに対して「もう旦那さんだけでいいの…?ずっと……?恋しないの…?え……」とドン引きしながら返してきた人がいたのだ。

は? こいつめちゃくちゃつまんながってくるじゃん!! なんなの!!! ってのが最初の感想です! なんでここまでつまらない人間扱いされなきゃいけないの?! そうか…令和になっても「結婚は人生の墓場」を信じている人っているんだよな…ていうかこの言葉なんだよ失礼だろ。

彼女にとって「恋をしない」というのが最大のつまんないポイントのようだった。彼女はいつまでも恋をしていたいらしく、結婚によってそれを禁止させられる=退屈な人生。結婚=モテない年齢になってからの消化試合の時間という印象らしい。恋がそんなに好きな人と会ったことなかったのでびっくりしちゃったけど、まぁそういう人もいるわな。で、彼女みたいな人からしたら、26歳で結婚するのはとてももったいないことのようだった。

「まだこれから良い人いるかもよ? 好きな人できたらどうするの? 26でしょ?! え〜もういいの?!」捲し立てる彼女には悪意なんて全然なくて、むしろ私の目を覚まさせようと必死なようだった。私はその勢いに流されて「そうだよね。確かにね」と相槌を打つだけだった。反論する気力が湧かなかったのだ。でも、このままでは私はもったいなくてかわいそうでつまらない女だ。それは違うので、以下反論です。