9.LGBTとムスリムのコミュニティが一緒になったラマダンの断食明けの食事会

 フロリダ州オーランドのゲイクラブ銃撃が起きたことで、トロントのLGBTコミュニティ、ムスリムコミュニティ、そして、LGBTムスリムコミュニティが一緒になって立ち上がった。
多くのボランティアの助けを借りて、ラマダンの断食明けの食事会が開かれ、200人以上がテーブルを囲んだ。
そして、お互いの違いを認め合いつつ、共に差別や偏見と立ち向かっていこうと誓った。
多文化共生は簡単なことではないが、このイベントを目撃してなんだか少し希望が持てた気がした。

ブログ:LGBTとムスリムが一緒になってラマダンの朝食を食べた

10.Black Lives Matterの政治的なリーダーシップ

 トロントプライド最終日のプライドパレードを率いたBlack Lives Matter(訳:黒人の命は重要だ)という反差別団体は、パレード中に座り込みデモを決行し、トロントプライドの主催者にコミュニティ側からの要求を突き付けた。
その要求の内容は黒人LGBTコミュティに対する支援の充実やトロントプライドでの警察の参加禁止などである。
25分後、トロントプライドの代表はその要求を受け入れて、プライドパレードは再び動き出した。
この政治的なアクションを批判する人もいれば、評価する人もいるが、冷静に考えればこれがプライド本来の姿である。
企業の広告塔と化したプライドパレードがここまで政治的になったのは久しぶりだ。
そして、この出来事はトロントプライドのターニングポイントとなるだろう。
Black Lives Matterの勇気ある行動に感謝したい。

ブログ:トロントのプライドパレードが25分間止まった理由

Text/キャシー

次回は≪恋愛をするのに余計な力はいらない≫です。