友情のほうを注視するべし

恋の成就に関しては、好きな人が友達と被る・被らないに関わらず、すべきアクションは同じだと思うのです。連絡先を交換するとか、ゴハンに誘うとか、その辺は通常の恋愛と同じように進めていきましょう。

それよか注視すべきは友情のほうでしょう。まず、「友達と好きな人が被った」と気付くには、どちらかのカミングアウトがキッカケになるはず。例えば合コン直後のLINEで「私はA君がいいなって思ったんだよね」と打ち明けられ、「やべぇ、被った……」と気付いたり。ないしは、職場の同僚から「営業部のB君が好きなの」と相談を持ちかけられ、「やべぇ、被った……」と気付いたり。

大事なのは、「やべぇ、被った……」を心の声だけで済ませないことです。ナイショにしておくと後々、「どうしてあのとき言ってくれなかったの!」となるのは火を見るよりも明らか。言いにくいお気持ちはごもっともですが、「言いにくいんだけど実は私も……」と、正直に打ち明けましょう。

正直に打ち明けた後は、早速「ズッ友宣言」です。どちらかの恋が上手く行くと言うことは、それはつまりもう一方は失恋に終わることを意味します。いずれにせよ、「ずっと友達でいようね」と先に約束しておきましょう。

どちらも上手くいかなった場合は?

なお、どっちの恋も上手くいかない場合もあります。そうなったら、お互い残念だったねと、慰労会の計画もしておくと良いですね。ダメだった場合を想定しておくって、縁起でもないですが、大事なのは友情の死守! 「2人共フラれたら、シャンパンでも飲みながら『もっとイイ男を探す決起集会』でも催そう」と、笑い話としての落としどころを準備しておくことをオススメします。

さあ、これにて友情が壊れる心配はゼロになりました。思う存分、気になるカレにアタックできます。なお、バーゲンセールではないので早い者勝ちというわけではありません。野球にも先攻後攻ってありますけど、先攻チームが必ず勝つとは限らないですからね。むしろ、後攻チームのほうが、相手の出方を観察したうえで動けるという利点があります。

むろん、人によって先攻のほうがやりやすい人もいるでしょう。そのへんは、自分にとって合っているやり方で攻め込んでいってくださいね。

Text/菊池美佳子