久しぶりのグラビア撮影。綺麗やセクシーより「面白く」撮られたかった

先日、久しぶりにスタジオで撮影をしました。若い頃は雑誌だったり知人のカメラマンの作品撮りだったりで、グラビアめいたものを撮ってもらう機会も時折あったのですが、さすがにこの年になるとそんなこともなくなった。たまに取材を受けた際に、ニコパチとか、インタビューしている途中のろくろを回しているポーズでの写真なんかを撮られることはあるものの、いまさら肌を露出したような写真を求められることもない。そういう写真を撮ったのは最後いつだったかと思うとかれこれ10年前で、ちょうどダイエットに成功したこともあって人生最後のヌードポートレートを残しておこうという意向であった。

推しの女性犯罪者に扮したグラビア撮影

それから10年経って45歳になったいま、またなぜスタジオでの撮影なんかを行ったかというと、作家の神田つばきさんと被写体活動をしている耐江さんと一緒に女性の犯罪者をテーマにしたZINEを作ろうという話になったからで、各々の文章に加えて、せっかくなので推しの女性犯罪者に扮した我々のグラビアも収録しようという話になったのです。悪趣味ですね。

神田さんは筧千佐子or山辺節子、耐江さんは阿部定とそれぞれ希望があったものの、わたしはいったい誰を演じればいいのか。わたしはとにかく心霊系が怖くて怖くて仕方がない人なので、殺された被害者側ではなく、加害者であっても被害者が死んでいない事件がいいなと考えて思いついたのが「好きで好きで仕方なかった」でお馴染み、ホス狂って担当を刺してしまったあの女性に扮することにしたのでした。ちなみにこの事件後、刺されたホストが、事件後「痛みに負け琉月(るな)」「不死鳥 るな」といった源氏名でホスト復活したというエピソードが、大好きです。そういうふうにあっけらかんと生きていきたい。

とにもかくにもホス狂いが着てそうなワンピースだとか、地雷系だとか、ホストに貢ぐために風俗で働いているという設定でのランジェリーだとかを用意して撮影に挑んだわけですが、撮られている最中にはっと気が付いた。「綺麗」だとか「カワイイ」だとか「セクシー」だとかよりも、ちょっと面白く仕上がってほしいという気持ちで挑んでいることに。