7.行灯の火を灯すための灯心を飲む

「灯心」とは、行灯(あんどん)の火を灯すための芯であるが、これを飲むことにより堕胎を促すとも言われていた。避妊効果があるとも言われていたが、火をつけるための芯を飲みこんで避妊できる訳がない。

8.アナルセックスをする

春画 葛飾北斎《万福和合神(まんぷくわごうじん)》

アナルセックスは妊娠しない高尚な方法だと思われることもあったそうだ。現代でもたまにおしりに挿入したがる男性の話を聞くのだが、あれはなんでですか? 締まりが良いのでしょうか、謎だ。

たまに見かける肛交の春画には、下の絵のように、腰に「張形」と呼ばれるディルドを腰につけて膣に、男性器はおしりの穴に挿入している構図がある。

余談なのだが、このひも付きの張形を背中側に装着すれば、3人で取り組むことも可能なのだ。背中に男性器を生やした姿はなんとも滑稽であるが、複数プレイに願望を抱く男性には重宝されたかもしれない。

春画 西川祐信《和楽色納戸(わらくいろなんど)》

当時のアナルセックスの普及率の高さはわからないが、肛交の春画は頻繁に見かける。なぜかというと、江戸時代は男色の文化が存在したからだ。

日本の男色は奈良時代や平安時代の公家・僧侶の社会や鎌倉・室町時代の武家社会、江戸の庶民へと続く長い歴史があります。しかし、男色といえども、現代のBLやゲイのカップルとは精神性や心の繋がりとは異なっていたようだ。

春画 柳川重信《天野浮橋(あまのうきはし)》

江戸時代に流行っていた男色は、性的な嗜好として男性を好むのではなく、粋な人の嗜みとして男色を好む傾向があった。もしかしたら男色の広がりによってアナルへの挿入に抵抗がなかった男性が女性にも肛交を求めるようになったのかもしれない。また、女性と交われない僧侶たちから広がった背景に、妊娠を防ぎたいという心理がより普及を加速させた可能性もあるだろう。

今回紹介したこれらの避妊方法を読んで、あなたはどう思いましたか?
確実に避妊できる方法は存在していたのでしょうか。

わたしは以前から、セックスは喜びでもあり、一歩間違えると生きることすら苦しみとなる可能性があると感じています。

お互い性病がないことを確認し、しっかり避妊をしてセックスを楽しむ。

そんな当たり前のことが、江戸時代はまだ確立されていませんでした。「和合」が人生のこのうえない楽しみだと説かれていた江戸時代に確実な避妊方法があれば、さらに幸せなセックスができたことでしょう。男性がコンドームを装着している時間に彼女が彼氏に愛おしそうに甘えてすり寄る春画も描かれていたかもしれませんね。

どうか、お互いが幸せであるためにはどうするべきかを考え、最高に幸せなセックスライフを送ってください。

Text/春画―ル

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