男性を知ることで期待しない

「カノジョづらされることにイラッと来る」というA君の発言に、憤慨してらっしゃる人も多いでしょう。ですが、友人として肩を持つと、A君は本当に「いいヤツ」なのです。逆から考えると、どれだけ「いいヤツ」でも、自分が「セックス対象としては見られるが、恋人としては見られない女性」に対しては、こんなにも残酷な言葉が吐けるものなのだなぁと、痛感させられました。

 A君が特別残酷なわけではなく、人は誰でも、残酷な一面を持っているのだと思います。ポイントは、その残酷な一面を、「酷い!」と否定するのではなく、「人は誰でも、残酷な一面を持っている」という事実を、情報として認識すること。そのためにも、男友達の存在は必要不可欠なのです。A君という男友達がいたからこそ、筆者は「どれだけいいヤツでも、こういう一面もあるのだ」という実感が持てました。この学びがあったからこそ、筆者に対して異性として接近してくる男性たちを、「男とは所詮、残酷な生き物である」と、達観した姿勢で迎えることができるのだと思います。

 残酷発言に限らず、男友達を作ることで、男という生き物の生態系を知ることができます。そこで得た情報を、己の色恋にじゃんじゃん応用していくと、哀しい思いをさせられる機会がぐんと減りますよ。

Text/菊池美佳子