「一番良い時に愛されたかった」
――プロ女優が普通の女の子に戻るとき

■■ 『むきだし 生ハメ中出し本気セックス 上原亜衣』

引退が決まってから、引退作を撮るまでの間に撮影されたのが、 「むきだし 生ハメ中出し本気セックス 上原亜衣」です。あ、また真咲南朋監督の作品ですね。

撮影時に希望を聞かれたら指名していたという、お気に入りの男優・岩澤さんとデートしてからセックス→言葉責め男優・辻丸さんによる精神責め→盟友・春原未来とのレズセックス→再度、岩澤さんとじっくりセックス、という恐ろしく感情が揺さぶられる、真咲監督ならではの構成。

冒頭でデートしている亜衣ちゃんが本当に楽しそうで可愛くて、好きな男優とする潮吹きや、体をカメラに見せつけない素のセックスも、結婚願望があるという言葉も、同世代の私にじりじりと焼き付きます。 頻繁に「ファンのために」と、口にする亜衣ちゃんが、引退後はもっと幸せになれますように。

しかし、言葉責め男優・辻丸さんが待ち受ける部屋には、いつでも射精できるようにしごいている、パンツ一丁の男性達も無言でソファに座っていました。
なぜ引退するのか質問攻めされると、何か答えなくてはというサービス精神からか、「できないプレイがあると精神的に辛くても、できないと思われたくなくてやってしまうことがある」など、次々と本音を話します。

素直に話してもなお、「いままで嫌々やっていたのか」「幸せになるために引退するのか」など引退することを咎められ、もう人前に裸でいても恥ずかしくないだろうと、男性の前で四つん這いにさせられます。頑なに何も話さなくなった顔に、男性達が次々と顔射していきます。

亜衣ちゃんが引退することは、悪いことなのでしょうか。

盟友・春原未来は「18歳でも19歳でも業界に入れば大人として扱われるけど、本当は弱い。そういう時にわかってくれる人がいたらよかった」と言います。
亜衣ちゃんは「年齢的にも自分のために生きないと、おばさんになっちゃうし」「一番いい時に愛されたかった」と話します。どれだけAV女優の仕事に人生を賭けてきたか、痛いほどわかる会話です。

最後の岩澤さんとのセックスでも、体があまり見えない体位でしていたのが印象的でした。ベッドで抱きかかえられて「幸せ」と笑う亜衣ちゃんが、本当に幸せになりますように。

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