
20代、30代の頃、暇を感じることはまったくといっていいほどなかった。というのも、出版社でバイトする傍ら、ライターとしても活動していたので常に取材と執筆に追われていたし、その上、コツコツと小説も書いていたのでとにかく忙しく、さらには恋人と同棲をしていたり、また一人暮らしの時であっても友人らが入り浸っていて金曜の夜から日曜の夜まで延々と宴会をしているような環境であったので、暇を感じる隙がとにかくなかった。
「暇」なときには何をするか?
が、最近は「暇だな」と思うことが度々ある。出版不況かつ気力体力の減退もあってかつてほど熱心には仕事をしていないし、離婚したので家に人がいない。いや、息子はいるのだけど9歳児は酒の相手にはならない。相手になってもらおうとするとSwitchの画面から目を離さないまま「ママさぁ、ウザ絡みしてくんなよ」と冷たくあしらわれてしまう。友達は一応いるけれども、みんなそれぞれ仕事や趣味や家族があるので、ある程度の節度を持って、常識的なお付き合いに留まっているし、いまさら長々と居座られても困る。
映画を観ることや読書が趣味なので、時間を潰そうと思えばいくらでも潰せるのだけど、わたしの中でどっちも夜の趣味という位置づけなので、昼間はあまり嗜む気になれない。なので、ぽかんと時間が空いてしまい、暇だなぁ、どうしようかなぁという時は、暇潰しにXのタイムラインを追うことになりがちだけど、何をしているんだろうという空虚な気分になることも否めない。ゆえに最近は暇を感じると掃除をするようにしている。掃除! 掃除をすると気分がアガることは確かなのでものすごく正しい暇の潰し方だと思うのだけど、なんというか正しすぎるというか、自分らしくなさにおさまりの悪さもある。
人生に彩りを与えることで暇を潰したい
別に暇であっても一向に構わないのだけど、たぶんわたしは暇が苦手というか、楽しめない性質というか、暇を持て余すよりも、何か有意義なことがしたいという気持ちが強い。だから暇に任せて掃除という行動に出るんだろう。しかし掃除はもちろんいいけれど、もうちょっと楽しいことというか、人生に彩りを与えることで暇を潰したいという気持ちもある。というわけで、暇な時間が出来るだけ減らせるように、なるべく予定を入れるようにしている。
先日は知人のライターの玉置標本さんの主催する製麺ワークショップに参加するために草加まで足を運んだ。製麺機を使った麺作りはものすごく楽しく、しかも出来上がった麺はめちゃ美味い。一瞬、製麺機を買って自宅での麺作りに挑戦しようと思ったけれど、どう考えても置き場所がないのと数回使って埃を被ることになりそうなので、断念した。
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