彼女に聞いてみたかったこと

「ニノミヤさんみたいなチンコ、初めて~。普通こうなってるじゃないですか」

そう言って彼女は自分の人差し指を伸ばした。「でもね、ニノミヤさんはこうなっているの、と言いながら第一関節を曲げた。こうやって上を向いているから、丁度Gスポットをこすってコレがすごくいいんです。そんな人、見たことありません」とも言われた。このときほど自分のアソコの特殊な形状に感謝することはなかった。さて、こうして無事初セックスを終えたわけだが、一つ聞いてみたかったことがある。

「今日、ホテルに誘わなかったとしたらどうなってましたか?」

「あり得ないでしょう。だって私達、そのために来てるんですよね」

良かった。誘ったときの勘は正しかったし、彼女と思いは同じだろうという確信も正しかった。その後会う女性をホテルに誘うときも、この手の勘を信じることにしたが、それを学ばせてくれたのが晴子さんだったのである。

Text/中川淳一郎