あなたは恋愛依存気味だったと書いてありますが、
恋愛初心者は
恋愛ってこうあるべき！　とか
恋人ならこうするよね！　とか
恋愛って楽しくなきゃ！　なんて
理想を相手に押し付け気味になります。
あなたはそんな傾向はありませんでしたか？

また、舞い上がっている自分をコントロールするのが手一杯で
相手のことまで気遣いできないことも多いです。
こっちがこんなに思っているのに?
なんて自分勝手なことを考えて不機嫌になったりします。

段々とわかることですが、恋愛も人付き合いです。
相手をよく見て、相手を喜ばせつつ自分も楽しむようにしましょう。
ちなみに上に書いたことは全て私の失敗例です。
振り返ると私もそこそこブスな恋愛初心者でした。

フラれて辛いなぁというときは
とことん失恋ものの作品を取り入れて泣くのが良いでしょう。
映画、音楽、小説なんでも良いです。
せっかくなんで、小説が良いですかね。
頭の中で相手役を別れた男にするのです。
より身近に小説の世界を体感でき、没入できるでしょう。

読書で一番重要な体験は没入感だと私は思います。
文字からディテールを具体的に想像しながら楽しむ経験は
あなたの想像力を逞しくし、現実の世界でも僅かなキーワードで
相手の気持ちを察したり、理解をするのに役立ちます。

共感力が大事だよと昨今では言われていますが、
共感の感度を高めるには小さな手がかりから相手の心情や生活を推察し、
慮る力が求められます。
読書は一番、その力が鍛えられます。
今こそ失恋小説で良いので、没入してみましょう。

そしてそのシーンにはこんな音楽が流れてたら感動が増幅するとか,
このとき私はこんな服を着て、こんな顔をしているとか
そこまで考えるようになった頃には、次の恋愛に進める下準備が出来上がります。
ただしやり過ぎると、今度は失恋目当てで恋愛をしてしまうこともあるので
ご注意ください。あ、これも私の失敗例です。ふふふ。

何が言いたいかというと失恋は人生の肥やしなのです。
失恋や失敗をもとにあなたはより深く人間を知りたい、
自分を知りたいと思うでしょう。
そのことがあなたの感性を磨き、あなたをもっと美しくします。
そんな風に思えないよという段階でも、泣くことでデトックスができます。
現代では涙活なんてことをやってわざわざ泣く人もいるのです。
超デトックス期間だと思うと今泣かなくていつ泣くの？と思います。

経験上、泣く人、涙もろい人は強い人が多いです。
泣くことでその悲しい物語にいったんのピリオドを打てるからです。
泣くことで次の新しい物語を始められるからです。
早く立ち直りたいなら、傷口に塩を塗るように失恋作品を鑑賞し、
思いっきり泣いてください。

ただ、人には自分のペースがあります。
ゆっくり余韻に浸りながら、じっくり回復したい人もいます。
そんなときは泣ける音楽でも聴きながらお散歩でもしてみてください。
じっとしているより、新鮮な空気を吸いながら歩くと
サクサク頭が働き、反省や分析で動き出します。
昼の散歩が辛かったら夜の街で良いですよ。
今まで気付かなかった月明かりやネオンサインの優しさ、美しさに
勇気付けられるかもしれません。
いずれにしても良い女になるステップだと思って向き合ってみてください。

Text／肉乃小路ニクヨ