本当に、ちゃんと、休め私たち

こうして過ごすと18時くらいまで辿り着きます。お腹が減ってきていると思うので、とりあえず米を焚きましょう。「せっかく家にいるんだし、何か作らないとな…」と考えたあなた。どうしてそんなに自分を追い込むのですか? あなたは、米を、炊いた。これは立派な料理です。自分で炊いた米にふりかけをふんだんにかけて食べましょう。「ふりかけをかける」という作業が乗っかっているので、これはもはや創作料理の域に達しています。

ちなみに、ご飯はいつでも好きな時に好きな量を食べてください。「夜ご飯の時間」なんてまやかしです。あれは雰囲気。こっちはリアルに飯を食いましょう。

21時を過ぎてそろそろ夜も老けてきた頃、ここはかなり危険な時間です。「結局今日も何もしなかったなあ…」そんな思考が働き始めます。今日1日の過ごし方への止まらない反省…だけど、待って? 本当に何もしなかった? あなたはきっと1日の中で、誰かとLINEでコミュニケーションをとったり、テレビの言っていることを理解しようと頭を使ったりしてきました。

それに、仕事のことだって頭をよぎったでしょう。仕事のことがチラッとでも頭に浮かんだ時点で、あなたは既に働いています。働くということは、会社に行って作業をすることや、実際に手を動かして何かを作成することだけを指すわけではありません。座って酒を飲みながら「あ〜あれやらなきゃな〜」と思った時点でお前は働いている! このことを人間は忘れがちです。もう二度と忘れないで。休んでるつもりでも、今日もあなたは働いていたのです。ちゃんと休んでください。

ルーティーン断捨離のすすめ

0時を超えると、さすがに美味しくて不思議な飲み物の効果が発揮されてくるでしょう。気持ち良くなってきましたね。ここで、おすすめの台詞があります。

「今日は、お風呂入るのやーめよ!」

この台詞は、どれだけマンネリした1日でも口にした瞬間特別な日へと変える魔法の呪文です。お風呂に入ることを放棄すること、それは、向上心への反乱です。

普通に会社に行って働いて帰ってくる毎日には、向上心が付き纏います。「もっと素敵な自分になりたい」と努力するのはとっても素敵なことだけど、そのせいで今の自分の本当の気持ちが置き去りになってはいませんか? せっかく時間があることだし、一度きちんと考えてみましょう。どうして可愛くなりたいのか。何のためにストッキングを履くのか。夕飯の写メを取るのって本当に必要だっけ? 誰にでも、気付いたらルーティーンに加わってたけど実際必要じゃない行為ってあります。それを捨てると凄く軽くて動きやすい。

この機会に一度、ルーティーン断捨離しませんか? 視線を気にして纏ったラッピングなんて1回全部捨てちゃいましょう。ダラダラしてダラダラしてダラダラしきったその後で、あなたオリジナルのルーティーンが見つかるはずです。

TEXT/長井短