育児と週末の楽しみを両立させる方法

まず、ひとつめに試したのは、自分も遊びつつ、息子も楽しめる場所へと行くことです。具体的には、なにかのイベント。

イベントといっても、子連れに相応しくないものと、子どもがいても大丈夫なものがあります。例えば音楽イベントだと、ライブハウスは、スピーカーから出る音が大きかったり空気が悪かったりで少し悩ましいけれど、野外ならば公園の延長の感覚で楽しめる。子どもは遊びの天才とはよく言ったもので、辺りに生えている草や石ころがオモチャになるし、音に合わせて踊るのだって大好きです。

おまけに、そういった場所に遊びにきている人たちは、だいたいテンションが高くて浮かれているので、子連れにも優しい。

江の島の音楽イベント帰りに乗った小田急線は、海水浴帰りのギャル、ギャル男、輩の先輩たちと、誰も彼もがタトゥーを見せびらかしている状態でした。しかし、「あ、ここ座ってください! あー、俺も子ども欲しいなーマジ欲しいなー」なんて言いながら席を譲ってくれたりして、とても居心地がよくて驚きました。通勤時間帯の電車内が殺伐としているのは、乗客たちが悪人なのではなく、あの乗車率に加えて、これから憂鬱な労働が待っているという状況が、人の心を荒ませてイライラさせていることを再確認しました。

ふたつめは、「家族みんなで過ごさないといけない」という義務感を放棄すること。これは、自分の考え方を変えることなので、少々厄介でした。

わたしの場合は、ママ友から「週末は、夫とはまったく別。1日ずつ、もしくは午前午後と半日ずつ交代で、どっちかが子どもの面倒を見て、もう片方は完全にフリーで好きなことをする」と聞いたことがキッカケでした。「そうじゃないと、まったく自分の時間が持てないから」と言われて、なるほど、そういう完全分業制もあるのか、と感心した次第。自分の家庭の普通が、世の中の普通ではない、というのは当然なのですが、わたしは義務感に駆られすぎていた……と思い、少し力を抜くことにしました。

しかし、それでもモヤモヤは拭えません。1日は24時間と決まっている中で、どうすれば夫の育児の担当量を増やすことができるのか。