プロポーズのタイミングが分からない

ところで話は変わりますが、以前、ある男友達がプロポーズの時期を悩んでおりました。

付き合って1年になるかならないかの彼女の、初めての誕生日を迎えるころです。タイミングが悪いことに、誕生日の翌月がクリスマスで、しかも続けて、1周年記念日もありました。

彼女の初めての誕生日をそれなりにしっかりと祝った後に、クリスマスにプロポーズする、もしくは、ふたつのイベントをこなした後、記念日にプロポーズするとなると、度々お金がかかる。かといって、付き合って1年経っていない彼女の誕生日にプロポーズするのは、まだ早いのではないかというのです。

ならば来年の彼女の誕生日まで、プロポーズは先延ばしにするべきか……それを聞いた女友達のひとりが即座に叱責しました。「相手の年齢を考えろ」。結婚願望のある30歳手前の女性にとって、その1年は大きな1年である。結婚するつもりがあるのならば、2年待たせる意味がどこにあるのか、と。

その言葉を素直に信じた男友達は、速攻で婚約指輪と、奮発してシティホテルを用意しました。そして彼女の誕生日当日、パッカーンッ! とプロポーズ、彼女号泣。無事に結婚して今に至ります。男友達曰く、「あのタイミングが正解だったなんて、まったくわからなかった」。

なにはともあれ「プロポーズ」という風習が薄れつつある今、うちの夫のようにプロポーズをカジュアルに捉えていたり、件の男友達のようにプロポーズを考えていてもそのタイミングを計れないボンクラな男性は、少なからず存在する。そのことを知っておくと、なかなかプロポーズしてくれない彼や、望んでいたようなプロポーズをしてくれない彼への怒りが、少しは収まるのではないでしょうか。

Text/大泉りか

初出:2018.05.05

次回は <なんで私だけめんどいの?結婚して考えた夫婦別姓の必要性>です。
結婚前(入籍前)や結婚後(入籍後)に必要な手続きは?戸籍謄本、住民票、身分証明書、カード、銀行など、一覧がほしいほどたくさんあって面倒…。特に苗字が変わることの多い妻側の負担は大きいですが、夫婦別姓ならこのわずらわしさから解放されるのかもしれません。