恋する女をセックス依存にさせる「ヤリチン男」の危険性

その恋は心の執着か、肉体の執着か

大泉りか 官能小説 人妻は不倫の夢を見るか linspiration01

 某オタク評論家しかり、恋愛工学しかり、このところ“ヤリチン”に対する風当たりが非常に厳しい雰囲気がある。

 そりゃ、自分の性欲や支配欲しか考えていないヤリチン男性が、多くの女たちから厭われるのは当たり前のことだし、人間同士でお付き合いをするのに相手を尊重した真摯な態度は必要だと思う。

 ゆえに「ポイントカードにスタンプを増やしたいがためにセックスをされるなんて、冗談じゃない……」というのは至極真っ当な感覚であると思うのですが、しかし人妻であるワタクシは、そんなヤリチンを歓迎いたします。

 というのも、人妻という身である以上、うっかりと“恋”になんて落ちてしまっては、困ったことになるからだ。

 もちろん、世の中には、女の心を食うヤリチンもたくさんおられるので、細心の注意が必要ではあるけれど、あらかじめポイントカードにスタンプを溜めている男だと十分に理解しており、さらに自分は「スタンプのひとつ」なのだと思っていれば、恋に落ちることはそうそうない。
こっちだってもういい大人なんだから、あからさまなバカなんて好きにはなりません。

 ただ、ひとつ気を付けるべきは、相手がバカであっても「女をセックス依存にする」テクニックの持ち主である、という可能性があるということだ。

 よく「身体が離れられない」なんていう綺麗な言葉で言われているけれども、ようはそれは、その人のセックスに依存しているわけで、「自分をきちんとコントロールしたい派」にとっては、そんなテクニックを持った男は危険としか言えない。

 ところで、本当は肉体に執着している(=セックス依存)なのに、心に執着していることにして、“恋”という耳あたりのよい言葉で、自分を誤魔化している人々も結構な割合でお見かけする。

 もしも、あなたがいま、“恋”に苦しんでいるのならば、自分が相手の心に執着しているのか、肉体に執着しているのか、それともその両方か、を一度考えてみてもいいと思う。脱出するヒントが見つかるかもしれませんよ。

…次回は《アラフォー妻が直面する「恋愛市場から弾き飛ばされている」という現実》をお届けします。

Text/大泉りか