だめんずと別れる方法

アル:だめんずって、自分しか愛せない男なんですよ。
「努力すればいつか愛してくれる」と夢見るけど、努力しても無駄なんです。他人を愛せない人間なんだから。

 だめんずと付き合っていると、つねに愛情の飢餓状態だから、たまに「エサ=報酬」を与えられると「やっぱり彼しかいない…!」と依存してしまう。覚せい剤の依存に似ていると思う。

 だめんずは女が離れられないようコントロールして、自己満足しているんです。自分のためであって、相手を愛しているからじゃない。
でも、依存状態だと真実に気づけなくて錯覚してしまう。

AM: どうすれば依存から抜け出せるんでしょう?

アル: 「女は裸足では歩けない」と宇野千代先生も仰っていたけど、新しい靴を見つけるのが一番早いですよね。

 彼氏より好きになれなくていいんですよ。“ちょっぴり気になる存在”が見つかれば。そうすれば、窓が開いて視野が広がるから。
「彼しかいない」と思いつめていたのが「男は彼だけじゃない」と気づけるから。

 彼を失うのが怖いのは、未来に希望が見えないからですよね。
「彼のいない未来には絶望しかない」と思いこんでいる状態に、うっすら希望の光が射すことで、前に進めると思います。
それに、気になる存在がいると彼氏のことを考える時間が減るでしょ?
1人の人間のことばかり考えていると、頭がおかしくなるから。

AM: 「彼氏より好きな人」は難しくても「ちょっぴり気になる人」なら見つかるかもしれません。そのために新しい出会いを増やそうと。

アル: うん、よく知らない人を理想化して脳内恋愛してもいいと思う。彼のことを考える時間を減らすのが一番だから。

 オタク気質の人は、二次元にハマるのもオススメ。
私は手痛い失恋をした時、ひたすらガンダムのDVDを見続けました。すると頭の中が宇宙世紀で満たされて、元彼のことを考えずにすんだので。
それにドズルやランバラル(『機動戦士ガンダム』より)みたいな漢の中の漢を見ていると、元彼のしょうもなさを思い知るんですよ(笑)。そうやって立ち直るまでの時間を稼いでいましたね。

 あとやっぱり、自分を大切に思ってくれる友達の存在は大きい。
だめんずに踏みつけられた時「私はこんな目にあっていい人間じゃない!」とプライドを回復できるから。

 昔、女友達が失恋温泉ツアーを企画してくれたんです。彼女らと温泉に浸かりながら、傷が回復するのを実感しました。
私が「殴られたとかお金盗られたとかじゃないし…」とウダウダ言っていたら、友達が「あいつは大変なモノを傷つけた、あんたの心だ!」と銭形※のように怒ってくれて。「情けないこと言ってちゃダメだな」と思えました。
(※「奴はとんでもないものを盗んでいきました、あなたの心です」 『カリオストロの城』より銭形警部の名台詞)