どんな人とも、自分ひとりでも楽しく過ごせるのが理想だけど…

集団で何かひとつの行動を取り、そして目標を達成することを心から楽しめる人を、羨ましく感じることがある。クラスや部活、サークル、なんだっていい。決められた集団にきちんと馴染んで楽しめる人が羨ましかった。今の時期だったら、ナイトプールとかバーベキューとか、夏フェスでお揃いの恰好をしてインスタグラム用に写真を撮ったりとか。

ないものねだり? そうかもしれない。私には、誰かと思い出を作って共有するための体験が、ちっとも楽しいと思えない。もう、心の作りが根本から違うんだと思う。
大して知りもしない人達と同じ時間を過ごすだけで、ほんの少しだけ寂しくなって、余計なことを考えてしまう。「私って、今本当に楽しいと思っているのかな?」という疑問も浮かぶ。

集団で楽しめる人、誰かと一緒の時間を過ごすための体験が好きな人は、きっとそんな疑問すらも浮かばないのだろう。すごく、羨ましいと思う。

「人は一人では生きていけない」と言うけれど、学校や仕事、どんなことをしていても人間関係は存在するし、コミュニケーションを取らなければならない場面にはぶち当たる。そこで、たまたま出会ってしまった人と、用意された場で心の底から楽しめる人はなんだかなんだ強いと思う。私には無理だ。

本当は、どんな人とも楽しい時間を過ごせて、きちんと自分ひとりだけの時間の過ごし方も知っているのが理想だ。でも、そんな人いるのかな。
寂しくなって誰かといることで不安を埋める人。誰かと一緒に過ごすことにどこかストレスを感じて、ひとりで過ごすことによってバランスを取る人。
ひとりでなんでもできることだって大切なんだけど、どんな生活を送っていても、他人との付き合いは絶対に切り離して考えることができない。

なんだかんだ、用意された人や場所で、満足に生きていける人の方が幸せな生き方ができたりするのかなあ~……なんて、考えちゃうんだよね。ま、私には無理なんだけど……!

Text/あたそ

前回記事<夏フェスに「誰と行くのか?」より、「私が何を聴きたいか」が重要だと思う>もチェック!
誰かと一緒にいたいんじゃなくて私は音楽を楽しみたいだけ。そこに私以外の意志なんていらない。

※2017年8月8日に「SOLO」で掲載しました