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  • 2016.08.11

「離婚したら一緒になる」36歳美人、既婚元カレへの断ち切れない思い

「恋を忘れた」と繰り返す新橋で出会った36歳美女ちささん。話していく内に見えてきたのは、”既婚元カレへの断ち切れない思い”だった。好きでしょうがないまま別れた彼からの4年ぶりの連絡に、かき乱される彼女の心。もうどこにもいけないこの恋の行く末は?

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4時間に渡る恋バナを終えてお店の前で記念撮影。©Poiboy

 「恋の仕方を忘れちゃった…」そんなつぶやきをしたことのある人は少なくないだろう。
どうやってトキメクのか忘れちゃって、前だったらドキドキしていたような誘いも「なんかノレない」とか思っちゃって。

 今回、お話を聞いたのもそんな、「恋を忘れた」と繰り返す北川景子似の36歳ちささん
でも、話を聞く中で見えてきてしまった。「恋を忘れた」のは、「忘れられない恋があるから、新しい恋をできないだけ」なんじゃないだろうか…。

 

隠していた思いを噴き出させた、元カレからの連絡

 自分の会社を立ち上げ、バリバリ仕事をしてきたちささん。「仕事の方が楽しいし、彼氏が欲しいとも結婚したいとも思わず、30代前半を過ごした」とあっけらかんと語る。
そんな彼女の心の平穏をかき乱したのは、去年来た、元カレからの近況報告だった。

「30歳の時に別れた、結婚寸前までいった元彼から4年ぶりに連絡が来て、結婚していたことを知った。彼のことを諦めてなかったつもりはないけど、『彼より良い人が現れたらその人に決めよう』ってどこかで思ってたんだなあって気づいた」

 もし連絡が来なければ、自分の深層心理にも気づかなかっただろう。でも予想外の連絡で、未だに彼の影響を受け続けている自分に気が付いてしまった。“彼より良い人が現れたら”なんて、“いつ彼が戻ってきてもイケる状態でいたい”気持ちのあらわれだ。
そこから1年、ちささんは今ももがき続けている。

  現在、彼とちささんは「離婚したら一緒になろうという暗黙の約束」で繋がっている。

好きでしょうがないのに別れた彼

 そんな彼とは、別れ方が最悪だった。

「結婚しようと思って相手の実家に挨拶に行ったが、彼の実家がどうしても受け入れられなくて、別れた」

 結婚したら同居、が条件だった彼の実家は、2LDKに祖母祖父や兄弟を入れた8人で生活していた。父親は見たこともないくらい時代錯誤な男で、母親は三歩下がって正座をし、思うことも言わないような家だった。

「朝、おじいちゃんがトイレで1時間は将棋の本を読むの。その間にトイレに行きたくなったら向かいの公園に行かなきゃいけないってほど、封建的な…」

 いや無理だよ! それ耐えられない! と話を聞きながら全員で憤慨する。同居が条件という家族に対して、彼も拒否をしなかった。そうして、ふたりは別れた。

「別れた直後は好きすぎて、もう会ってはいけないと思っていた」

 それだけ好きな人とそんな理由で別れたら、思い出として昇華されないまま4年経つのも無理はない。
≫抑え切れない恋をしよう≪

込みあげる疑問や不安が、より彼女を駆り立てる…

 話を聞けば聞くほど、ちささんは「信じたい」と「信じられない」の間でこじれているようだった。それは、どうしても見逃せないいくつかの“気になる点”があったからだ。
その1つ目は、“時系列”

「私と別れたのが2012年、向こうが結婚したのが2013年10月。それで、2015年の春に私に連絡してきてるんだよ?」

 年号で覚えているのが実に切ない。自分の状況を整理してどうにか客観視しようという気持ちが見て取れる。
自分と別れてからたった1年半後の結婚、そして新婚にも関わらず寄こす連絡。どうも、気持ちが悪い。

 次に気になる点、2つ目は“奥さん像”
ちささんは、奥さんをネットで検索した。「ストーカーチックだよね」と恥ずかしそうに語るちささんに、全員で叫ぶ。「いや全然! 調べたくなる気持ち超分かるから! それくらいするから!」
一体どんな女性と結婚したのか、気になってしょうがないのも当たり前じゃないか!

「彼と奥さんの、結婚式で見つめ合う幸せそうな写真を見てしまった。奥さんの顔を見て、“あ、私と同じジャンルだな”って思った」

 同じジャンル!!! 思わずその場で、奥さんのfacebookを検索してみる。そこに写る姿は、たしかにちささんとどこか似ている…「同じジャンルなのって喜びなの? 悲しみなの?」という私の問いに、ちささんは苦しそうにつぶやく。

「喜びも悲しみも無くて、同じ系統だなってただ思うだけだよね。あと、この人と私、普通に会ったらすごい仲良くなれそうだなって思う

 あー、キツイ。聞いている方がキツイ。たしかに奥さんのプロフィール写真は、容姿や外見だけでなく、人が良さそうな雰囲気まで似ている。

 最後、気になる点は“今の彼とちささんの距離感”
彼とは月に1回くらいしか連絡を取り合わない。会ったのも、この1年でたったの1回だ。彼の車で、昔話をするだけで終わったという。

 この気になる点たちが、今のちささんを駆り立てているように思う。
別れてすぐの結婚、そしてその相手は自分と似ているということ。これらは、ちささんの心をザワザワさせると同時に、どこか期待させ、どこか「待っていよう」とさせるに十分だ。
だって、嫌いで別れたんじゃないんだから。別れたくないのに、別れたんだから。

 その遠めの距離感も、「何も言わずとも通じ合える間柄」と思わせるのに十分だ。過去に付き合っていたのにも関わらず、キスもセックスも無い関係は、「特別」を感じさせる。 実際、ちささんは言う。「はっきり言葉にするわけじゃないけど、将来的に一緒にいよう感はある」

 そんなの、部外者は否定できない。もしかしたら実際、2人の間には言いようのない絆があって、別れた時からずっとずっと思いが続いていて、今やっと歩み寄り始めている可能性だって、ゼロではない。今の奥さんと離婚をして、ちささんと一緒になろうと彼が本当に考えていることだって、あるかもしれない。
でも、本当にそんなことあるんだろうか…。

「いや、おかしいのは分かっているんだけどね」

 そう、ちささんだってバカじゃないから、そんな都合よくいかないことも分かっている。
でも、いくつかの気になる点が「どういうことなんだろう」という小さな不安を植え付けた。不安があると、人間「そんなハズない!」って思いたくなる。小さな不安がある恋愛の方がどんどんのめり込んでしまうのは、よくある図式だ。

もう一度、突っ走るしかないんだろう

 「ちささんは、その男に一度突っ走るしかないよね」
話を聞いていた3人の、共通の結論だ。
正直、その男が良い男には思えないし、都合の良い女扱いされている可能性が、ものすごく感じられる。でも、一度いくしかないのだろう。

「分かってるのよ、全部。男のダメさも分かってる。結婚してるのに元カノに連絡してきて期待持たせるようなところも、幻滅もしている。でもさ、彼だけは特別って思っちゃう気持ちは、止められないんだよ

 もう、ちささんの中で答えは出ている。葛藤も十分、している。

「たとえ本当に彼ともう一度やり直したとしても、彼をもう一度信じ切れる自信はないし、見てしまった結婚式の写真もきっと永遠に忘れられない。でもさ、こんな心のまま次の人になんていけないよ」

 そうだね、そうだよね。
だから、「元カレと一度とことん行こう!」と私たちは何度目かの背中を押した。それは、「盛大に傷ついてこい!」と同義語だった。
そうでもしないと、ちささんはもうどこにも進めない。

 宴はお開きとなった。「このお店の中で誰が一番タイプ?」なんていうくだらないやり取りを最後にして終わった。最後にふざけて笑っとかないと、今日を元気に終われない。そんな処世術が、大人な4人にはもう既に備わっていた。

 さて、一回目からあまりにも充実した出会いとなった新橋でのナンパ旅。
次回は、ちょっとサブカル女子たちを探してみようかな、の予感。どうかどうかお楽しみに! 街ゆく人のリアルな恋バナが、ここにある…。
≫止められない恋をしよう≪

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 AM編集部がプロデュースした女の子のための恋愛応援アプリ。女性が男性をお気に入り登録(通称ポイ)することからコミュニケーションが始まる安心の女性主導設計。好みの男性をみつけたり、女性同士でオススメしあって盛り上がったり。恋愛中の感覚を擬似体験することができます。

ライタープロフィール

舘そらみ
脚本家・俳優。1984年神奈川県生まれ、トルコ・中米育ち。映画「私たちのハァハァ」の脚本を執筆。Twitter:@_sorami

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