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  • 2014.03.19

男を変えられる女はこの世に存在するのか?

些細なようで決定的な感覚のちがい

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©by nromagna

 さぁ、ひさしぶりに本当の恋愛の話をしようか。

「女は男を変えられるのか?」

 このテーマが挙がったときに難しさを感じた。
そもそも人は他人を変えられるのか?という壮大なテーマに等しいからだ。
俺なりに恋愛テイストに味付けして噛み砕いてみたい。

 恋愛関係で女の子が彼氏に不満を感じるのは何だろう?
私の話をしっかり聞いてくれない、時間にもお金にもルーズ、女遊びを止めない、ちゃんと仕事をしていない。

<彼に変わってほしい>

 女性が切実にこう願うときの気持ち。
それは「将来的にずっと彼と一緒にいたい」という本音に他ならないでしょう。
セフレ関係や、将来を見据えない関係であれば、そこまで真剣には考えないはず。
ずっと一緒にやっていくためには、彼にこうなってもらわないと困る、彼自身のために良くない、そして何より自分が苦しい。

 同棲や結婚をしている関係の場合、それは些細な出来事に集約されると思うんです。

 脱いだ靴下をそのままにする。洗濯・掃除が適当。
食器を放置したまますぐに洗わない。ちゃんと連絡をよこさないで遊んで帰ってくる。
男はたぶん悪気がない。
あとから洗濯カゴに入れるから。食べたあとちょっとゆっくりさせてよ。
どっちみちやるなら俺のタイミングでいいじゃん。浮気してたわけじゃないし、ちゃんと終電で帰ってきたからいいじゃん。

 でも、女性はそうは受け取らないですよね?
なんかダラシない。ふたりの快適な空間を作ろうとしていない。
こっちは何かあったと思って心配する。気を使ってくれてないのがヤだ。みたいな。
些細なようで決定的な感覚のちがいが表現されているような出来事。

 さぁ、そんな彼をチャキチャキ家事をやって、連絡もマメなナイスな奴に変えてみよう。

ふたりにとって快適な、ふたりの姿

 彼を教育…いや、調教する際に女の子にありがちな態度はヒステリックに指摘する。これはマジでクソだ。
相手からすると「うっせーな、またかよ」で終わりがち。

 基本的に、相手の意見を汲まない一方的な主張は(たとえ正論であっても)エゴでしかない。
そして押し付けられた(ように感じてしまう)意見には反発したくなるのは、誰しもが経験しているはずだ。

 あまり生物学や深層心理学的な話は持ち出したくないのだけど、生物にはホメオスタシス(恒常性)という機能がある。
外部の刺激に対して、打ち消す内部の働きにより、状態を一定にしようとする機能だ。
寒いところにいけば、体温を上げようとする例が分かりやすい。

 同様に、それは心にも存在する。ダイエットに失敗するのも、新年の誓いがくじけるのも、それが理由だ。

 自発的に変わろうとしても自分を変えたり、新しい習慣を身に付けることは難しい。
それが他人に言われたくらいですぐに変われるだろうか。変われるはずがない。
あなたの言葉で残るのは不快感のみだ。

 さて、じゃあ彼を変えることは不可能なのか?

 そんなことはない。ここでダイエットを想像してほしい。
あれだけ太っていた人がダイエットにいそしんで、劇的に変わっていった姿を見たことが誰しもあるんじゃないだろうか。
そんなとき彼女(彼)はどんな風だったか思い出すとヒントになると思う。

 俺の言葉で言うと「さも当たり前のように」そして「(苦しいはずの)過程を楽しみを覚えながら」やっていたように見える。

 これはすべての自己啓発書の根本になっている、ホメオスタシス(≒ダメな自分)を打ち破る概念としてのコンフォートゾーンの書き換えだ。
つまり何だかんだデブの自分で心地よかったのが、20kgやせた自分こそ「快適な自分、理想の自分」という頭に切り替わる。
そのギャップを埋めようと頑張る。そこに迷いはない。
近づいている自分の姿が何よりも楽しい。
そう、本田圭佑を想像するとだいたい合ってる。
この感覚は何かに打ち込んだことがある人はきっと分かると思う。

 ここで話を戻しましょう。
つまり、ソフト調教で必要なのは「彼にとって快適な自分」でも、「あなたにとって快適な彼」でもない。
それは、「ふたりにとって快適なふたりの姿」というビジョンの共有なんです。
それが二人の大前提として共有されているならば、各々が相手に言われなくてもそれに向かって動いていくものだ。

 もう一度くり返す。あなたが変えたいと思っていた彼の姿。
それは自分にとって都合のいい相手にしたいエゴじゃなかったか?
ひとりよがりな感情じゃなかったか?
そうでなかったら、将来を通してふたりで歩んでいきたい姿は共有されていたか?
出来ていないとすればなぜ?

 これが出来ていれば口やかましく指摘する必要なんかないし、出来ているうえで出来ない男なのであれば、あなたの人生には必要のない人ですよ。
きっと子どもの人生まで背負うことなんて出来やしない。

 人間は誰しも自分がいちばんかわいい。けれど、自分をかわいがるのと同じくらい、相手を思うこと。
それによって作られるふたりの関係を愛でられる人間になっていくこと 。

それが幸せな恋愛の絶対条件だ。

言葉で伝えるのはいかにも余裕がない

 今日は満を持しての登場なので、もう少し語ろう。
洗練された大人の関係を目指すならば、「何を言うか(What to say?)」と同じくらい、「どんな風に言うか?(How to say)」は大事にしてほしい。

 さっきの「ヒステリック」にわめくな、というのと似ている。
同じことを指摘する場合でも「アナタのここがダメだ」と言うのと、「アナタがこういう気持ちなのは分かるけど、こうしてくれると嬉しい」と伝えるのでは、相手に対する刺さり方がまったく変わってくる。
ほんの少しまろやかさを出すだけで良いから。

 テクニック的な観点で言えば、「ダメ出しはしない、ホメるときだけめっちゃホメる」は使える。
俺が昔よくやってたのは、服装をホメるとき。
基本的にファッションを含めて好きな娘と付き合うわけだけど、そうでないときもある。
「今日の微妙だね」的なフレーズは特に何も言わずに、その日は黙殺。
良い感じの日には「かわいいね」とホメる。
ファッションとかを自分の好みに寄せていくのってレベルが低い話ですけどね。
これはご飯であったり、家事であったりしても同じアプローチが使えると思う。

 そうだ。最後に思い出した話なんですけど。

 俺が彼女と同棲し始めた頃に、ひとり暮らしのときのノリで連絡せずに朝帰りしたんですよ。
男同士で飲んでること伝えてるからええやろ、的なノリで。
それで朝、家で顔を合わせたら無言でゴミクズを見るような白い目で見られました。

 いつも温厚で菩薩様のようなキャラの彼女に「あの顔させたらアカンわ」と相当に反省しまして、それ以降、飲みが長引きそうなときはこまめに連絡を入れるようになりました。

 なんというか、<言葉で何かを伝える>というのはそもそも悪手だという気もします。
相手をおもんばかる態度をきちんと示すこと。それをお互いに感じ取れる関係であること。
当たり前のようで出来なくなってしまうそれをやり続けようとする態度。


 それが将来を見据えて、一緒にやっていくうえで何よりも大事なことのひとつなんでしょう。

 ちなみに俺のまわりで上手くいってる既婚者、カップルはだいたい男が尻をしかれてるな。
主導権を握ってるようで、ころがされてるような。
女がグイグイ前に出る必要はないけど、何だかんだコントロールしちゃってるのが上手くいく秘訣なんでしょうね。
男がコントロールしてると大体ロクなことがない。

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Text/ファーレンハイト

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ライタープロフィール

桐谷ヨウ
脱力系ヤリチン、週末コラムニスト。恋愛コラムで一躍人気ブロガーに。

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