そんな先の見えない恋は自分も未経験ではない。
お互いに何を感じているかは明確なのに何も目標がない。
どこへ向かうのかわからないから前に進めない。
しかし、だからってそこに価値がないわけではない。すべての恋愛が長期的なものになる必要はない。
すべての恋愛が結婚に結びつく必要もない。その瞬間に感じたものを思う存分に楽しむことだって大切だ。
そのまま思い出の1ページになる恋ならば、それでもいい。そこから形が変わっていく恋ならば、それも悪くない。
たまには深く考えず、流れに決断を委ねるのもアリなのかもしれない。

 クリスマスのシーズン、運命の相手に会いに行く予定の友達は頭を抱えていた。
恋が燃え尽きていたらどうしよう。セックスが良くなかったらどうしよう。恋が燃え上がって異国に移り住むことになったらどうしよう。
もうフライトはキャンセルできないのに不安は日に日に増していく。そんな彼にかける言葉はこれしかなかった。

「肩の力を抜いて楽しんでおいで」

Text/キャシー

次回は <三度目のセックスは炭酸の抜けたソーダ>です。
次回は「セックスの回数と心の関係」について。みなさんは何回目のセックスまで「トキメキ」や「ドキドキ」する気持ちを持つことができますか?