――じゃあ、これなら絶対にヌケるっていう鉄板のシチュエーションてあります？

M：　やっぱりヤルよりヤラれるほうがいいんですよね。
女子校生がエロ教師に迫られてヤラれちゃうとか、隣の家のおじさんに……とか。
レイプまでいくと嫌なんだけど、女の子が無理矢理されちゃうのが好き。

――「イヤヨイヤヨも好きのうち」ってやつですね。痴漢物とかも好きでしょ。

M：　うーん、痴漢物はそうでもないかな。なんか我に帰っちゃうんですよ。
目の前でセックスしてるのに周りが気づかないとか「そんなワケないじゃん！」って思いだすと集中できないの。

――突っ込みどころが見えちゃうとダメなんだ。

M：　そうかも。だから道具も基本的に使わないですね。
彼氏がローターとかバイブとか持ってきても、使ってるとなんだか面白くなっちゃうんですよ。

――面白いというと？

M：　プラスチックの質感を感じた途端「私こんなの使って何してるんだろ」って冷静になっちゃって。
間抜けな感じがして我に帰っちゃう。

――確かに、アダルトグッズって笑っちゃうようなの多いですもんね。
バイブの亀頭に顔がついてたりとか、加藤鷹の手の形とか。

M：　この間、部屋を整理してたら昔使ってたローターとバイブが出てきたんですけど、結局コンビニのゴミ箱に捨てちゃいました。中学生の頃拾ってきたエロマンガも、オナニーし終わると急に「なにこれ、いまいましい！」って気持ちになって、隣の家の塀の中に投げ込んだりしてましたね。

――「賢者タイム」ってやつだ（笑）。
あの、さっきから話を聞いてて思ったんですけど、Mさんは「我に帰っちゃう」っていうのがキーワードですよね。
オモチャとか痴漢物AVとか、突っ込みどころがあるものはダメっていう。
でもセックスのときはそういうの気にならないんですか？　場合によってはオナニー以上に恥ずかしいことも多いでしょ。

M：　最近、セックスのときもオナニーみたいに足がピーンてなって困ってるんですよ～。
みっともないからピーンとしないようにしようと思うんだけど、そうすると気が散っちゃう。
あと大学生の頃の話なんですけど、泥酔してSっ気のある人とホテルに入ったら、セックスしてるときに鼻をこう、鼻フックみたいにブタ鼻にしてきたことがあって。うわ、これはダメだなと思いましたね。

――ははは、それは私も笑っちゃうかも。

　次回は、Mさんのセックスとオナニーの違いについてお届けします。

Text／遠藤遊佐

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