胸を揉んで去っていく「ドライブスルータイプの痴漢」が一番腹立たしい

以前、歩道を歩いていたところ、停車中の車の中で、必死に手を上下にシェイクしている男性がいることに気が付きました。「え? 真昼間から車の中でオナニーしてんの?」と驚いたものの、よく見たらインクが出にくくなったらしいボールペンを振っているだけだった。すぐにエロに結び付けてしまう脳でごめん……と己を恥じたのでした。しかし、女を40年以上もやっていると、手を上下するムーブを見て「え、オナニーしてる?」と勘違いしてしまうくらいには、痴漢にも遭遇してきた。

今まで遭遇してきた痴漢

痴漢を大まかにわけると、触ってくるタイプと見せてくるタイプの2タイプに分類されると思います。前者の代表は電車の中やライブハウスといった人ごみのどさくさに紛れて触ってくるのが基本ですが、触られている側にバレないように触ってくるこっそり姑息なタイプと、触っていることがバレることを厭わず、正々堂々と触ってくる神経が太いタイプに分かれる。その中間くらいの、手の甲をさりげなく押し付けてくきたり、押されているふりをして勃起したペニスをお尻に擦りつけてくるなどの、偶然を装うタイプもいますが、これを「気のせいかな?」なんて思ってスルーしていると、同意を得たと勘違いしてエスカレートしてきたりもするので、わたしは「当たってるんですけど」と、いちいち指摘するようにしています。

偶然を装うわけではなく、あからさまに触ってくる痴漢であっても、わたしは「触るの、やめてもらえます?」とはっきり拒否するタイプなので、毎度、ある程度の溜飲は下げられているのですが、唯一「悔しいっ!」となるのが自転車ですれ違いざまにこちらのスカートをめくったりおっぱいを揉んで、あっという間に去っていくドライブスルータイプ。「あっ!」と思った時にはすでにヒットアンドランで遥か遠くにいるので、出来ることをいえば、「ふざけんな痴漢ー!」と叫ぶくらい。己の無力さを痛感することになるので、一番憎らしい。

見せてくるタイプの場合は、裸の上にコートを羽織って、女性との出会い頭にバッとめくって見せてきたり、ノーパンでジャージを履いていて、すれ違いざまにさっと下げて見せてくるなどの徒歩タイプ、停車中や徐行中の車内から道を尋ねるふりをして、ふと視線を下げるとチンコを擦っていたりというカーオーナータイプがいて、どちらにしても周囲に人がいない状況で遭遇することが多いので夜道や人気のない道などは警戒する癖がついていますが、たまに電車の中やファーストフードの店内といった周囲に人がいる場所でも「チラッ」としてくる人もいる。逃げ場のない場所で露出をかましてくるのは、むしろ余計にスリルがあるのだろうけど、社会性なさすぎじゃないか。触られるのも嫌ですが、見せてくるタイプは、より変態みが強いというか、ヌメヌメとした気持ち悪さがありますよね。

また、亜流としては、すれ違いざまに「おまんこ」とか「濡れ濡れ」とかの淫語を耳打ちしてくる人だとか、交差点で待っているときに10センチくらいの至近距離に来て、耳元や首のあたりに顔を寄せてくんかくんかと大げさな鼻息をたててニオイを嗅いでくる人だとか、たぎる性欲を堂々と路上で発露してどうして許されると思っているのでしょうか。