神奈川に住んでいる知人女性から、そのあたりには車のエアーチェック界隈というものがあり、その筋では車のエアーがちゃんと入っていることが大前提。前輪と後輪のバランスが正しくないと「わかってない!」とされてモテないし、ちゃんとしているとモテるという話を、先日小耳にはさみました、世界にはまったく知らない常識がある。
知らない常識といえば、先日、友人の開発したマッチングアプリ『Kinkyer』に登録してみました。って「離婚したから出会いを求めてるの?」とせせら笑われそうですが(誰にだ)、Kinkyerは自分を解放できる場所や友達、パートナーと繋がるマッチングサービスだから、べ、べつにおセックスの相手を探してるわけじゃないですからねッ!
そもそも、Kinkyerの特徴は変態性欲者のためのマッチングサービス。公式にも「性癖やフェチズム、SMにセックスなどなど……」って明記されてる。って、セックスも入ってますね……でもでもわたしの目的はあくまでも今のフェチのトレンドをリサーチするため!です!
わたしの性癖は?
しかし毎度、こういう特化型のマッチングアプリに登録する際に感心するのが、プロフィールの細かさ。胸や手・指、太もも、お尻といった肉体パーツから匂いや髪の毛などのフェチ項目はもちろん、BDSMのサディストやマゾヒスト、ミストレスとスレイブ、ディスプリン(支配と服従関係の中で躾や調教を行うプレイ)、ドミナント(支配する側)、サブミッシブ(支配される側)くらいはわたしでも知っている言葉や概念ですが、ブラッドテイマー(あえて生意気な態度を取って支配されることを楽しむサブミッシブ)とか、テグレード(人間家具やモノ扱いされる人)とかエイジプレイヤー(年の差好き)、ボイジャー(覗き願望)とかって初めて聞いた。
こういった各種性癖に関して「全く当てはまらない」から「どれも当てはまる」まで6段階のグラデーションで自己申告していくのですが、いちいち立ち止まって「わたしって人を支配したい? それともされたい? それぞれどれくらい?」「あえて生意気な態度を取るのは……嫌いじゃないかも……」などと自分の性癖の形を探るいい機会になったし、結果として「わたし、極端な性癖がなくねーか?」と気づきました。つまんねー。
グループで性癖を語り合える!
マッチングアプリといえば、知り合った相手と1対1で会い、ヤルかヤラないか、というイメージがあるけれども、グループチャット機能もあり、知り合った同志たちと親しくなって“界隈”の一員となって楽しむといったような使い方もできるのが、フェティッシュ界隈の風潮を知っておきたいわたしとしては、とにかくありがたい次第です。
最後になりましたが、どうしてもわからないことがひとつ。「プライマルプリ」(本能的なプレイを好む獲物側)、「プライマルハンター」(狩人側)という嗜好をどれだけ調べても、どういうものなのかが理解できなくて、ものすごくモヤる。そうか、こういう時こそ、このアプリのオープンチャットで尋ねてみればいいのか!
Text/大泉りか