先の見えない私たちが今すべきなのは「好きなものに触れる時間を持つこと」

“妹尾ユウカコラム

今は自分を責めないで

身近な方が亡くなられた方、職を失い困っている方、こんな状況でも外へ働きに出なくてはならない方、妊娠中でとても不安な方、家から出られずストレスを感じている方etc.

つらさの度合いを誰かと比べてしまえば「自分はあの人よりマシ」かもしれないし「アイツは自分よりマシ」かもしれない。今、そうやって誰かとつらさを比べることで少しラクになれる人もいれば、余計につらくなったり腹が立ったりしてしまう人もいると思う。

自分よりも不幸な人を見て安心するというのは道徳的に情けないこと、悲しいことなのかもしれないが、私はそう思ってしまう自分を責める必要はないと思う。

「可哀想に。私じゃなくてよかった」 そう思ったっていいと思う。

実際、今の状況に限らず、私が誰かを見てそう思うことはあるし、私もきっと誰かからそう思われていることだろう。でも、「自分はあの人より幸せだ」そう思うことで、自分や誰かのために頑張ることができるというのなら、そんなに悪いことではないと思う。どんな理由であれ、こんな先の見えない状況下で頑張れることは素晴らしい。

中傷や暴力では本当のことを伝えられない

ただ、逆も然りで、自分よりも幸せな人を見て嫌な気持ちになる人がいるのも当たり前のことだと思う。お気楽な奴を見て腹が立つとか、クビにされて腹が立つとか、それも普通なことだと思う。

とはいえ、血眼で誰かを中傷したり、家から出られないストレスでDVをしたり、仕事を解雇された腹いせに幼い子どもを人質に立てこもったり。そういうのはどれも無意味なことだと思う。そんなことは分かっていても、やり場のない怒りから他者を傷つけてしまうのかもしれないが、根本の解決には何ひとつ繋がらない。

ただ、これは「黙って耐えろ」とか「声を上げずにいろ」ってことではなくて、的外れなただの誹謗中傷が目的化されてしまうのはあまりに悲しいという話。ただの中傷や暴力では、本当に伝えたいことや変えたいことを届けることができない。きっと、批判されている人も批判している人たちも、会社をクビにされた人もクビにした人も、みんな根本の願いは同じなのに。