目に見えるリスク 目に見えないリスク
あなたのモヤモヤを要約すると、「自分はリスクがあるのを承知して気を使いながら喫煙をしているのだけど、彼氏は真面目さゆえに身体に無理をするというリスク行動をしているのに、そこに無自覚でこちらのリスク行動ばかり責め立ててくるのでモヤモヤする」ということでしょうか。
これは彼氏に限らず日本社会全体として、喫煙をリスク行動として認識しているのにもかかわらず、体調的に無理をしてでも労働するのはリスク行動として無自覚な傾向が強いということにも起因しているのです。
だからあなたは彼氏に対してだけでなく、社会全体に対しても「これってどうなんだろう?」と思っているので余計にモヤモヤしているのではないでしょうか。
コロナウイルスでゲームチェンジ
ですが今回のコロナウイルス感染症の経験を経て、社会は変わっていくでしょう。体調不良は感染症に起因することが考えられるので、労務管理上も労働倫理的にも同僚などへの感染を考えると無理はさせないようになっていくと思います。
真面目にやっているアピールで一時的に身体に無理をして頑張るよりも、長い目で見た結果を重視するように社会は変容していくでしょう。そうなるとあなたの彼のようなリスクの取り方は白い目で見られる社会になっていくと思います。
一方あなたの喫煙もコロナウイルス感染症の後ではさらに厳しい視線を向けられることも覚悟してください。喫煙の習慣があると肺に負担がかかり、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかるリスクが高まると言われています。また、喫煙者は感染症にかかった場合に重症化する傾向があり、医療現場への負担が注視されている昨今、ますます厳しい目を向けられるでしょう。
「やめちまえ」とは軽々しく思いませんが、世間からの風当たりはさらに強くなることは覚悟をしてください。
リスクに対する価値観を大切に
そろそろ30代を迎えるあなた達はお互いに自分達の抱えているリスクを客観的に把握し合う必要があるかもしれませんね
ただ、リスクのない人生なんてありません。性分や気質もあるので、そういったリスクに対する価値観が合えば同棲を続けて先のことまで考えても良いと思います。
もしリスクに関する価値観が合わなければこの先もシンドイでしょうね。人生にはいくつもの荒波が待ち構えています。順風満帆の時は問題にはなりませんが、リスクに対する価値観は荒波を切り抜ける時に重要となってきます。もし大きく食い違っていて、擦り合わせが難しい場合、傷が深くならないうちに別れるのも一つの選択肢だと私は思います。 コロナウイルスという人生の荒波を迎えた今、お互いのリスクに対する価値観を確認する良い機会になると良いですね。
TEXT/肉乃小路ニクヨ
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