期待はリスクだけど、愛でもある

他人のマイナス面を指摘するのはすごく疲れる。きちんと伝わるように真摯に、かつ傷つけないようにマイルドに。そしてできれば、自分に「小うるさい女」のイメージがつかないように考慮しながら。懸念事項が多くてうんざりする。

AMは恋愛メディアだから、彼に可愛く不満を伝えるテクニックでも紹介できれば良かったのだが、あいにくそれは持っていない。ただ、「それは社会人として失格じゃない?」「誰にも信頼されなくなるよ」なんて正論をぶつけるのは、あまり得策ではないかもしれない。『彼と誰か(社会)』の大きな問題ではなく、『私とあなた』の閉じた世界の問題だを意識した話し方なら、相手のプライドを傷つけずに済む。「私は悲しかった」「でも、あなたは直せるよね?」みたいに、本来の期待を最後に添えて。

冒頭の友人も、友人たちにはしない期待を彼にはしているのだと思う。期待はリスクだけど、たぶん、同時に愛でもあるのだ。愛があるから、心が動く。期待の裏切りが心に刺さる。

特別な感じがしてしまうけれど、結局、恋人も他人なのだ。最初から阿吽の呼吸でわかり合うことは不可能だ。期待を高く持つことを悪いとは言わないが、それならきちんと伝える努力が必要なのだろうと思う。それなしにすべてを叶えてほしいと望むなら、もうエスパーと付き合うしかない。

ちなみにこの記事を書きながらエスパー伊東さんについて調べてみたが、wikipediaによると未婚らしいので、念のためこの情報を書き添えておく。

Text/白井瑶

次回は <なぜあの子は美人じゃないけどモテるのか?>です。
絶世の美女、というわけでもないのに常に男が途切れない人、周りにいませんか?今回は白井さんがそんな子たちを分析し、「不美人モテ子の4箇条」を洗い出しました。モテと自意識の狭間に揺れるみなさん必読です。