白ワンピを捨てた日

例えば、わたしは所謂サブカル系の男性が好きだ。地元のいつメンと毎週のように飲み、男女ともに友達が多く、週末にはフットサルを嗜むような男性ではなく、さほど飲み会に積極的でなく、基本的に家と職場の往復で日々を過ごし、友達も少なく、なんだか訳のわからない音楽を一人で聴き、なんだか訳のわからない本を一人で読んでいるような男性が好きだ。これらは“理性的に好き”な項目である。加えて、“生理的に好き”な項目としては、無印良品のカタログに出てきそうな外見の男性が好みと言えばわかりやすいと思う。

では、そういう男性は一体どんな女性が好みなのかと考えた。そして周囲を観察して考察した結果、彼らが好むのはだいたい青文字系のオシャレ女子だろうという結論に至った。わたしはどちらかといえばコンサバ寄りの顔だちで、自分で言うのもアレだが、王道モテ系の服装や髪型は結構ハマる。しかしそれは、わたしが狙いを定めたい男性たちからは敬遠されがちな女性像ではないだろうか。それならば、自分が好きでもないコンサバなモテ系コーデをする必要は一切ないのだと気付き、婚活用に用意していた白ワンピ、透けたブラウスとタイトスカートのセットを思い切って捨てた。そして、ゆるふわ巻き髪にしていたロングの髪をバッサリ切って、ショートカットにした。

恋において外見は大事である。婚活は、モテたい! と思うたった一人の人からモテれば成功だ。そのためには自分のストライクゾーンを明確にして、傾向と対策を練ること。そして、自分を信じて絶対に諦めないこと。そうすればあとは、ストライクゾーンに球がきたときに、バットを全力で振るだけだ。

Text/うろんちゃん

初出:2022/08/29

次回は <彼の愛を試して試して試しまくって自爆する わたしがメンヘラだった頃>です。
少しでも心が不安定だったりすれば「メンヘラ」と呼べてしまう昨今。そんな状況に苦言を呈するうろんちゃんも、元はコテコテのメンヘラだったそう。連載第4回目は、リストカット以外のことは一通りやったといううろんちゃんによるメンヘラ分析と、彼女がメンヘラ的状況から脱したいと誓った経験についてです。