2. 愛が憎しみに変わっている場合

ふたつめのパターンは、諦めたどころか、相手の男性への思いが、むしろ憎さ百倍となっている場合です。これは、相手に思い切り悪口を言わせたいだけ言わせて、ひたすら聞き役になればよく、ともすれば相手に乗じて「前から思ってたけど、あいつって〇〇だったよね。ずっとそれ、どうなのって思ってたんだ」などと、油を注いで、燃え切るまで話を続けてもらう。
ついでに自分も、過去に付き合った相手への恨み言で加勢すれば、こちらの鬱憤も果たせて一石二鳥、大変に酒も進むので、一番ありがたいパターンです。っていうか、自分たちの愚行を棚に上げて、不倫男を断罪するのは、ぶっちゃけクソ楽しい

3. まだまだ諦めていない場合

最後、もっとも厄介なのは、当の本人がまだまだ諦めてないとき。振られたパターンはもちろんのこと、自ら別れを告げた場合であっても、未練がたらたらであることは珍しくない。
そんなときに「あんな男、たいしたことないよ。もっといい男がいるってば」と、明るい将来を示唆したところで「そんな彼でも、大好きなのヨヨヨ」となるし「妻や子がいるのに、浮気するような男だよ!」と現実を突きつけても「出会ったのが遅かっただけで、彼はわたしのことは、ちゃんと大切にして、真剣に愛してくれていた」となる。まだ相手の男性に未練がある限り、悪口は、女友達のプライドを傷つけることになるし、かといって、うっかり褒めて「やっぱり彼しかいない」となるのも不本意です。

もっとも女友達が「不倫から抜け出したい」というのならば手を差し伸べたいけれど、「やっぱり戻る」というのならば、まぁ仕方がないと見守るしかない。だってそれが彼女の選択なのだから。どちらにしても、女友達には、「肉便器」とか「オナホ」とか、「射精の道具」なんて言わないことだけは、確かです。

Text/大泉りか