オッサンの承認はいらない

つい先日も、昔付き合っていた20歳年上の男性からメッセージが届きました。

「トイレ盗撮で捕まったってニュースになってたAって、君の知り合いじゃなかった?」

Aとは昔、バーで知り合って、彼のお宅で開かれた鍋パーティーに参加したこともあります。「昔、ほんの一瞬だけ遊んでたよね」と返信したところ、返ってきた言葉は「趣味はとても理解できるので、少々同情です」。え、トイレ盗撮の趣味が?

もちろん、後ろ暗い欲望を抱えていることを非難するつもりはありません。盗撮行為に勃起してしまうこと自体は致し方ない。でも、なんでそんなメッセージを、クソ忙しいこの年の瀬に送ってくるの。

モヤモヤしながら、「実際に盗撮したことは犯罪なので、同情はできない」ってことをわかってもらおうと、やんわり「犯罪者(笑)」と返すと「99億円隠匿したわけでも無し、ごめんでいいんじゃね」と返ってきました。

そうか、説明しないとダメか、とウンザリしながら、「あなたの娘が同じことをされても、ごめんで許せるなら、そう思っててもいいんじゃない?」とたたみかけました。すると今度は、「まあ、強姦されたわけではないし」

うんざりする返信ばっかりで、「オッサン!」と思いながら、目の前の缶ビールをぐいと飲み干し、ワインをドボドボとグラスに注ぎながら、盗撮という行為が女性にどのような恐怖を与え、どう尊厳を傷つけるかについて説明するか否か少し悩み、そしてそっとブラウザを閉じました。だって、オッサンって年下の女の言うことなんて、聞かないじゃないですか。

最も性の奔放だった頃のわたしを知っている彼にしてみれば、きっと「変態って生きづらいよね~!」と、共犯意識を持って寄り添ってくれるだろうと思ったのでしょう。だから、肩透かしを食らった気持ちかもしれません。

けれど、彼と付き合っていた頃から比べると、わたしも世の中もずいぶん変わりました。「昔は面白い女だったのに、つまらない女になった」と思うかもしれないけれど、わたしはもう、オッサンの承認はいらない。

Text/大泉りか

次回は<夫のお母さんの「我が家の味を教えるから手伝って」に身構えたけど…>です。
年末年始で義理の家族のところに帰省した方もいらっしゃるんじゃないでしょうか。ついストレスがたまりがちな義父母との関係ですが、大泉さんの場合は少し違ったようで……?

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