幸せだと思えないのは
自分を支える柱が彼しかないから

相談文に「自分が幸せだと頭でわかっていますが~」と書かれていますね。
健康で仕事がある生活は、とっても幸せなことだとわたしも思います。ですが、その言葉の裏に「幸せなはずなのに、幸せだと思えないのはどうしてだろう」と考えているような印象を受けたのですが、いかがでしょうか。
ひとつお伝えしておきたいのですが、日常にささやかな出来事に幸せを感じることと、「自分は幸せなんだ」と言い聞かせるために幸せのハードルを下げることはまったくの別物です。
前者は、生活を支える複数の柱があるうちのひとつが壊れてしまったときに、かなしみはあれど他の柱が心の支えとなっている事実に気づき、それによって傷が癒えたり前向きになれたりすることで幸せを感じられるものだと思います。
後者は、自分を支える柱は1本しかない状況で陥りやすい思考です。その柱で幸せを得たいと思うがあまり、「これがあるから自分は幸せなんだ」「こんなに恵まれているのに不満を抱く自分がおかしいんだ」と無理矢理に自分を納得させているに過ぎません。これはとても危険な思考で、「この柱が壊れてしまったらどうしよう」という不安から、自分の考えに自信がなくなり、真っ当な主張もできなくなってしまうのです。

現状、彼とはセフレ関係とのことですが……相談文に「付き合いたいと言ったときに連絡が取れなくなった」と書かれていることから、彼はあなたと付き合うつもりはないようです。
あなた自身が「現状に満足してる! 彼とはセフレ関係がちょうどいい!」と思っているのなら何も言うことはないのですが、そうではないですよね。
好きな人と会えてうれしい、という気持ちはわかります。その瞬間は満たされて幸せも感じられるのでしょう。蔑ろにされ、都合よく扱われていることをわかっていながらも喜びが得られるのは、彼以外にあなたを支える柱がないからではないでしょうか。
恋人がいないことや結婚していないことに劣等感を抱いているのも、同じ理由のように感じられます。他にあなたを支える柱があれば、現状に劣等感を抱くのではなく、恋人がほしい、結婚したいという願望に留まるのではないかな、と。
こういった部分からも、人との関わりを持ったほうがいいというアドバイスに帰結します。
たとえ彼と付き合えることになっても、彼とは離れて婚活を進めていくうちに素敵な人と出会えたとしても、パートナー以外との関わりはとても大事だということを胸に留めておいてほしいと思います。

あなたが現状を打破する選択肢としてカウンセリングを挙げていますが、とてもいいと思います。
鬱々とした気持ちになって涙が止まらないなど体に不調が生じていたり、買い物にすら行きたくないといった状態はとても心配ですから、医療や専門家の手を借りることに躊躇しないほうがいい。また、人と関わることが苦手といった視点から、コーチングを受けてみるのもひとつの手段として頭にいれておいてください。
ただ、ろくに話も聞かず薬を出すだけのクリニックや非常識なほど高額なカウンセラーもいますから、そのあたりの精査は怠らないように、という注意点はお伝えしておきたく思います。
そもそも、「カウンセリングを受けてみようかな」「ものすごい愛の意見を聞いてみようかな」と思いついた時点で、わたしにはあなたが心の底から人との関わりを拒絶しているようには見えないんですよね。
一人きりで抱え込むことに慣れ切ってしまっていて、環境を変える億劫さも孕んでいるような気がしまうから、これを機に「よいしょ!」と一歩踏み出してほしいなと思います。

Text/ものすごい愛
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