今までの経験上、「もうダメだ」と思う日まで耐え抜きたい
すごく悩んでいたし文句を言い続けていたからなのか、「そんなに嫌なら辞めたらいいんじゃないですか?」と言われることもあった。
たしかに、結構しんどい。この性格上、今の仕事に我慢の限界がきて、突然嫌になってしまう可能性もあり得ると思って4つの求人サイトに登録した。もっと自分に合っている仕事があるかもしれない、と生半可な気持ちで説明会に参加したり軽い面接を受けたりしていた。オファーをいただくこともあったがあまり魅力を感じないし、「いいな」と思える仕事もあったが給与は下がるらしい。やー、さすがにそれは無理。生きていけないっす……。会社の目標や今後の人生を考えると、やっぱり私のやりたいことは今の仕事なんだと思った。
私は今の会社で3社目になるのだが、1社目はパワハラ・セクハラが当たり前で、2社目はこれ以上続けていても自分のキャリアを伸ばせそうにないからという理由で退職を決意している。両方とも「あ、これは辞めた方がいいな」と、転職活動の面倒くささを乗り越えられるほどの決意と強い気持ちを抱いていた。けれど、今は会社や上司に何か不満がある訳ではない。自分の努力や立ち振る舞いでどうにかなりそうな気がする。ではどうしたらいいのか、それは試行錯誤を繰り返しながら考えていく必要がありそうだ。
私は、自分の人生で「辛かったら逃げてもいい」なんてまったく思わない。そりゃ、死んだり精神を病むくらいなら辞める。希望ややりがいが見いだせなくなったら、すぐに退職届を出す。でも、我慢したり乗り越えなければならないときなんていくらでもある、と思っている。何かを辞めるのも、逃げるのも一番楽な選択だ。少なくとも、私は今までの人生で「嫌だな」「辞めたいな」とか、文句を言いながら続けていたら状況が改善されたことが何度もあった。今は、我慢のときなのかもしれない。というか、経験上我慢しながら頑張らなければならない気がする。
今後も普通に生きていれば、あと30年くらいは働かなければいけないだろう。少子高齢化もさらに進みそうだし、もっとかもしれない。働いている間に山も谷もきっとあって、その度に逃げ出していたら私はいつまで経っても変わらないままなんだと思う。キャリアは積めないだろうし、給与額も変わらない。できることなら働きたくない。でも、適当な仕事をし、毎日うんざりしながら文句を言い、自分のやってきたことに誇りを持てないのは嫌だ。
卒倒しそうなほど長い人生を考えると、悩むことだって辛いことだってあるだろう。たぶん、今はそういう時期なのだ。私は、できるだけ耐え抜きたい。今の仕事は自分にとってベストな気がしているし、できるだけ責任を持ちながら、色々な業務をやり遂げたい。とか言いつつ、1週間もしたらすべて投げ出してしまう可能性だってなきにしもあらずではあるんだけど……。
そういえば、私は今の職場で働きだしてからこんなに悩んだことはなかった。いつだって、誰かが助けてくれたし、何のストレスを抱えることもなかった。楽しかったし、周囲の人が自分を認めてくれるのもよかった。チームの方針と自分の考え方も合っていたし。今までの環境がよすぎただけで、周囲の人間に甘えていただけなのかもしれない。
もう少しだけ、頑張ってみたい。「もう駄目だ」「あ、転職したほうがよさそうだな」と決意するその日までは。失敗したり、悩んだりしながら、今よりもできるだけいい場所に向かっていきたい。
Text/あたそ
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