トータルで考えると人生はトントンなのでよし

さて、話は冒頭に戻る。「馬鹿ブス貧乏」だと、37歳まではけっこう生きるのが大変である。結婚するにせよ、独身を選ぶにせよ、子供を産むにせよ、恵まれた容姿と才能と金があったほうが得に決まっている。それらを持たない我々は、何かと損している気分になりながら青春期を過ごす。みんなそう思い込んでいる。

しかし、人生とはトータルで見るとトントンになる仕組みらしい。非モテオタクなばっかりに、20代から30代後半になってもあまり変化を感じなかった私のように……。対照的に、若い頃にモテまくりだった美女は、ここから更年期にかけてなかなか辛い時期がやってくるらしい。まあ、それ自体もただの僻みなのかもしれないけど。

「馬鹿ブス貧乏」として生きるのって、意外と悪くないのかもしれない。シビアで現実的な自己啓発書として、一家に一冊、この本を用意しておくことをおすすめする。

Text/チェコ好き(和田真里奈)