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  • 2018.01.16

もっと大事なことがあるはずなのに…もはやどこを見ればいいのかわからないワイドショー

チャンネルを回してみれば、どのワイドショーもトップニュースは、ずーっと同じ芸能問題。2017年末の大相撲の傷害事件は、政治・経済の大事なニュースを差し置いて特に長く取り上げられました。これからのテレビの未来とは?

いくつものブラウン管テレビに水着の女性が映っている画像
by Jeffrey

 私は会社員でなくなってから
テレビのワイドショーやニュースをチェックする機会が増えました。
そうするとびっくりするくらいどこの局も同じ内容を取り扱っています。
トップニュースはまずほとんど同じです。
違いはコメンテーターと司会の仕切り方と各社の保革の色合い程度です。

 特に昨年末に大相撲で起こった傷害事件については扱いが異常でした。
各局冒頭で1時間近い枠を割いて報道していました。
私の偏見かもしれませんが、お相撲ってそんなに大事なニュースでしたっけ?
国民的関心が高いものでしたっけ?
一生懸命やっている力士に文句はありませんが、
元々は神事的な要素があったにしろ、現在においては庶民の娯楽の興行であるのが事実です。
興行とは入場料を取って客を楽しませるある種のショウビジネスです。
一(いち)ショウビジネスの内紛をここまで長期間大きく取り上げることは
私には異常に感じられました。

ニュースは他にも起こっていた

 今は収まっていますが、大相撲が取り上げられていた年末は
北朝鮮情勢も危ういものがありましたし、
不審船が日本海にどんどん押し寄せたり、
アメリカが利上げしたり、減税決めたり、エルサレム首都認定したり、
イギリスのブレグジットも影響が出てきて、
ドイツでメルケルさんも連立政権がなかなかできないということもありました。
中東ではサウジアラビアで政変に近いことが起こっていましたし、
その近辺ではミサイルも飛び交っていたんですよ。
イランでも反政府デモが起こっていました。
そのおかげで石油の値段も上がっていますし、東南アジアやインドの経済成長は
順調らしかったので、その現状も知りたかった。
アフリカでの中国の投資の現状も知りたかった。
中国のシェアビジネスの興隆やキャッシュレスの現状や
ビッグデータの集積についてももっと知りたかった。
国内でも豊洲、築地問題のその後も知りたいし、
話題になるご近所トラブルだけでなく、地方自治体の奮闘や問題点も知りたかった。
冬季オリンピックも近いので、
それに向けた有力選手の情報ももっと取り上げてほしかった。
企業の不正や信頼を揺るがす事件も沢山あった。

 その枠を確保しないで大相撲ですか?
スポーツニュース中に結果だけを報道するだけで充分だったんじゃないですか?
今の日本ってそんなに問題ない国でしたっけ?
高齢化、少子化、財政危機、移民、産業構造の変化、
AIやテクノロジーの進化とそれが与える社会への影響。
取り上げるニュースはもっともっとあったはずです。

いつかテレビが捨てられる

 たしかに大相撲の問題は日本の男子体育会に根強く残るパワハラ、
セクハラの象徴でもありますが、それを取り上げるなら、
返す刀でテレビ業界やマスコミ、広告業界にも根強くはびこる
パワハラ、セクハラ、モラハラに切り込む気概は無いのですか?
自己批判や関係業種への切り込みはタブーですか?

 参入できる人が限定されているので、コンプライアンスや規制が
うるさくなるのはわかります。
テレビ局の意思決定者はエリートの方なので、横並び意識や冒険ができないのも
わかります。でも今回の大相撲報道で私はテレビのワイドショーやニュースに
酷く落胆を覚えました。
今回の件ではあえて大きく冒険しなくても、もっとニュースバリューのあるものがあったように
私には思えました。報道局の人員もあんなに確保されていて、
日本各地や世界各国に人員も体制も持っているのに。
モッタイナイ。

 私みたいな一介のフリーランス女装ですらこんなことを思うのですから、
日々世界や世間を相手に仕事をしている皆さんや
視野を広げたい学生さんにとっても、
このままではテレビは時代遅れになってしまいます。
元テレビっ子としてそれはとても悲しいです。
頑張れ!テレビマン!


Text/肉乃小路ニクヨ

次回は<ラクできるうえに作品の世界に完全にハマれる、オーディオ読書のすすめ>です。
本を「朗読」として聴くことができるサービス「Audible」にハマったニクヨさん。気軽だし、想像力を刺激されるしと、メリットばかりだと思っていたけれど、思わぬデメリットも…?みなさんも「順番」に気をつけて、おためしあれ。

ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装
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