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  • 2018.01.09

我を通せるのは「身内」だからこそ。フリーランスは意外なほどコミュ力が必要だった

個人の能力でバンバン仕事を取って稼いでいく…そんなイメージを懐きやすい「フリーランス(個人事業主)」。昨年から組織に属さくなった肉乃小路ニクヨさんが、この社会で生き残るためには、コニュニケーション能力が不可欠であることを強く強く語ります。

肉乃小路ニクヨのニューレディー入門

 私は去年から個人事業主です。
今風に言うとフリーランスというのでしょうか。
私は今までフリーランスの人は他人に頼らず個人の能力でバンバン仕事をこなして、
それに対する正当な対価を貰っていくようなイメージを持っていました。
いや、私も二十代、三十代のお嬢さんじゃないので、
そんなに現実は甘くないとは思っていましたが、
想像以上に協調性を求められています。
組織に属していた時の方がむしろ我を通せていたのではないかと思うくらいです。

 組織にいたら労働者の権利の保護がありますから
簡単に切り捨てられませんが、フリーランスにはそんなものありません。
また、私なんかは駆け出しのフリーランスですから代わりがきくような
仕事も多いのです。
去年、あるテレビの仕事では、
「はい、ここでオネエ投入!」と指示されて、ダーっと駈け寄って
駆け去るだけと言う仕事もありました。
これ、私じゃなくても全然良かったよねと思いながら、
勉強の為にと粛々と使用者の意図を考えて動きました。
現実には組織に属している時以上の配慮・忖度が求められるのが
フリーランスなのです。一応人間なんで、悔しかった思い出もありますが、
売れて見返す為の発奮材料にしています。
これもやってみなければわからなかったこと。
何事も経験ですね。ふふふ。

一人でできる仕事はない

 でも冷静に考えたらどんな仕事も一人で完結することなんて無いんです。
必ず誰か他の人の仕事があって、成り立っています。
この連載も私が書くだけでできているのではなく、
担当の編集さんが原稿をチェックしてくださって、
連載を広報してくれる人がいて、
Webサイトの広告を取ってくれる営業さんがいて、
サーバーの管理や手続きをしてくれる人がいて、
その人達をサポートしてくれる人達がいて、送り出されています。
どの人達が欠けても成り立たないのです。

 今入らせていただいているバーでも
掃除をしてくれる人、お酒を作ってくれる人だけでなく、
店内の設備の管理をしてくれる人、人の管理をしてくれる人、
宣伝をしてくれる人、仕入や在庫の管理をしてくれる人、
お金を計算してくれる人、
接客をヘルプしてくれる人が居て、
初めて曜日担当ママとしての私の仕事が活きてくるのです。

 舞台でも企画を立ててくれる人、宣伝をしてくれる人、
客席や舞台設備のメンテナンスをしてくれる人、
スタッフの管理をしてくれる人、照明を当ててくれる人、音楽を流してくれる人、
音響を調整してくれる人が居て、初めて演者である私が活きてくるのです。

組織から離れてチームワークを知る

 頭では分かっていたことですが、フリーランスになって、
よりそういった皆さんとのチームワークで仕事をしているんだ
という実感が湧いています。
そして良い成果をあげている人達は、そういったチームワークが
うまく機能している集団から出てきているということを学びました。

 フリーランスになって、チームワークの尊さを知る。
今までも組織に属して働いていたんですが、
何処かに同じ組織同士の甘えや弛みがあったのかもしれません。
今学んでいることはいつか自分がチームを作る時に活きてくるように
思えます。40代の早いうちにこのことに切実に気付きたくて
会社を辞めたようにも感じる今日この頃です。
辛いことも多いですが、優しい方に恵まれて、なんとかよちよちと
フリーランス道を歩いている私です。

Text/肉乃小路ニクヨ

次回は <もっと大事なことがあるはずなのに…もはやどこを見ればいいのかわからないワイドショー>です。
チャンネルを回してみれば、どのワイドショーもトップニュースは、ずーっと同じ芸能問題。2017年末の大相撲の傷害事件は、政治・経済の大事なニュースを差し置いて特に長く取り上げられました。これからのテレビの未来とは?

ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装
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