アヤ:例えば…ってまた韓流の話しちゃって悪いんだけど、私も韓流アイドルと向き合う時って、すっごい乙女的な部分をフル稼働させつつ、同時に「うわ、こいつまた同じこと言ってるよ…」みたいな醒めた部分もあるんだよね。

雨宮:恋愛でも、振り回されたり、嫉妬とかがスパイスになった方が盛り上がるみたいなところがあるけど、それと同じで、冷静な自分が「バッカじゃねーの」って言っているから、余計盛り上がるところあるよね。「こんなバカなことを、こんなに信じてハマっている私…ああ、堕ちていっちゃうぅ…!」って(笑)。

アヤ:うわ…、もう三つ編みがほどけない〜〜

雨宮:きつく編みすぎてね…。

アヤ:毛束3本使って編み込んでいるんだもんね。ちょっとやそっとじゃほどけないし、ほどけても癖が残るよ!

雨宮:でも、そういう状態ってすごく高揚感があったりするんだよね。

アヤ:ありますあります。けどそれもさっきと同じ二重構造になっていて、同時に強い劣等感も感じているんですよ、こういう、韓流アイドルなんかに依存するしかない状態にいるかわいそうな自分への…。好きなことを誇りに思っている自分と、「こんなことにはまってしまって、きっと世間はバカにするんだろうな、クソッ! クソッ!」って思っている自分がいて、常に戦っている感じなんです

雨宮:私もモテ本とか読みすぎて、困った局面に立たされたときに、ついそのモテ本の教訓とか思い出しちゃって、そんな自分をバカだなと思うところと、モテる側に立ったことがないから、それをバカにしていいのかもわからなくて混乱しちゃうところがある。
すごいありきたりな恋愛のテクニックとか思い出して、「あーこれ読んだ読んだ、前読んだモテ本にも書いてあったわー」って思いながら、「でももしかしたら、恋愛の勝者が言ってるなら、これが鉄板で正しいのかも」みたいな。「バカみたいとか言わずに、モテ本の言いなりになっといたほうがいいんじゃないの!?」って、自分の中ですごい葛藤がある

アヤ:わかる…。要するに経験値が少なすぎるんだよね。

雨宮:メジャーリーガーが「こうやったらボール打てるよ」って言ってきても、それを真に受けて打てるのかって問題もあるじゃないですか。難しいよね。その判断つかないよね

アヤ:やっぱり経験なんだ…。

雨宮:飛び込んでいくしかないんだよ、ろうの翼で。突っ込んでいくしかない、太陽に。

アヤ:そうだね。こうなったら元美大生の意地で死ぬほどオシャレな翼作るわよ! 溶けると分かっていようとも!

雨宮:溶けないの作ろう…(泣)。

アヤ:…どうやって作るの(泣)。

【次回は番外編「年末年始お正月スペシャル」をお楽しみに】

雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」。
赤裸々な半生を綴った『女子をこじらせて』(ポット出版)は全国のこじらせ女子に大きな影響を与える。
現在、「女子」を語らせたら、この人! という5人を迎えての対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)が絶賛発売中。

ツイッター:@mamiamamiya

少年アヤちゃん
平成元年、消費税と共に生まれたブスでニートのオカマ。サゲマンJAPAN代表。
ヤフオクで生計を立てる傍ら、ブスと環境をテーマにしたトークイベントなどを主催。
モテない女に関するツイートやブログの文章が、現在多くの女性から支持を集めている。

ツイッター:@omansiru