「過去の恋」を美化する理由は2パターン

まぁ、考えてもみてくださいな。私たち女性の恋愛は「上書き保存」と言われています。「過去の恋」にどれだけ未練があったとしても、櫻井翔クンのようなナイスガイと運命的に出会い、交際を申し込まれたら……。「過去の恋」への未練は一瞬で吹き飛び、新しい恋への熱情でアタマの中がお花畑になるはずです。

逆から言うと、過去の恋を美化し、復縁や再会を期待してしまう女性は、櫻井翔クンのようなナイスガイとの新しい恋が始まっていないのでしょう。新しい恋が始まらない理由を大別すると、以下2タイプに分かれます。

A.新しい恋を始めるため、エステ通いや合コン参戦やナンパスポットの徘徊など、ありとあらゆる努力はしているが、残念ながら結果がついてきていないタイプ。
B.新しく出会い、関係性を築いてゆくまでのプロセスが面倒で、腰が重くなっているタイプ。

まずはAタイプから紐解いてゆきましょう。

Aタイプの女性は、ブルゾンちえみに言われなくても「地球上にオトコな何人いると思っているの?」「35億」「あと5千万人」ってことをよーくわかっています。だからこそ頭を切り替え、新しい恋活に精を出すのです。が、しかし! 仕事やダイエットと違って、努力と結果が比例するとは限らないのが恋愛というもの。努力しているのに新しい恋が始まらないと、そりゃ心が折れますよ。そして、未来に希望が見出せないぶん、過去に……過去の恋と過去のオトコに思いを馳せるのです。

次いでBタイプ。こちらは既に、新規男性とのお付き合いがスタートしてからの日々に意識が行っているのでしょう。デート時のワリカン比率や、そもそもデートの頻度や、頻度といえばLINEの頻度。それからセックスでしてほしい事柄と、逆にしてほしくない事柄。そもそもセックスするにあたって、新しくできる彼氏は自らゴムを着けてくれるだろうか。「ゴム着けて交渉」が必要な相手だったら面倒くさいなぁ……。そう、キーワードは「面倒」です。新しくできる彼氏と、諸々の摺り合わせを行なうプロセスがクソ面倒くさい!

その点、元カレとは「ラブホ代はオゴリで、そのぶんコンビニから持ち込む飲食物は自分」とか「シャワーは、股を丁寧に洗いたいという暗黙の了解で別々」とか「ゴムはいちいち言わんでも装着してくれていた」など、擦り合わせる必要がありません。復縁のほうがラクチンじゃん、新規の恋愛よりも! こうした思考回路が、元カレとの付き合いはサイコーだったと、思い出の美化に繋がるのでしょう。

この思考回路は、元カレだけに限らず! 数回デートできた男性や、アプリで1回しか会っていない男性にも作動します。新しく出会う男性とはイチから関係性を築かねばなりませんが、1回でも会ったことのある男性ならイチからではなく、1.5とか2から始められるので多少はラクチンなのです。人間は弱い生き物なので、ラクチンなほうに流されてゆきます。これぞ、過去の恋が美化される理由なのでしょう。