「クリトリス」は周りから攻める

Q クリトリスの包皮はむく? 愛撫するときは、こすればいいんですよね?

A 〝(クリトリスは)直接刺激されなくても、その周囲への刺激だけで(性感が)十分にたかめられ(ます)

 男性は女性のクリトリスに対して、誤解しているケースがよくあります。
柔らかい粘膜におおわれたクリトリスは、女性の身体の中で最もデリケートな部分のひとつ。それなのに、強い刺激を加えれば快感が増すとばかりに、指先などでグリグリと連続的な刺激を加えたら、女性は痛くてたまりません。
包皮をいじられるだけで、苦痛を感じる女性もいます。たとえ、セックスでは男性の荒っぽい行為が好みという女性に対しても、この場所だけは乱暴はタブー。いきなり包皮をむいたり、クリトリスをこすったりするのはやめましょう。

指での刺激は、中指の先でクリトリスを軽く押すか、親指と他の指でやさしくつまむようにし、けっして摩擦的な刺激は与えないようにして

 指先がワギナなどとの間を行きつ戻りつしながら、断続的にそっと刺激を与えるほうが、はるかに快感が強くなります。
クリトリスは女性の悦びをきわめて敏感にとらえる器官なので、快い愛撫があれば、前戯の段階で、何度ものオーガズムを味わうことも可能といわれています。

 幸せなセックスのためにも、女性はちょっとでも痛みを感じたら、決してがまんせずに、彼に意思表示することが大切。
まず「クリトリス愛撫といえば、指先でこすること」という誤解を、男性から取り除いてあげてください。
(〝〟内はすべて、指導/ドクトル・チエコ、松窪耕平、石渡利康 婦人倶楽部 1973年8月号「妻の愛の技術」より)

口で愛撫するのは「クリトリス」だけでいい

Q 彼のクンニリングスは、なんだかしつこい気がします。イケるわけでもないし……。

A 〝クンニリングスは、すばらしいものです。(中略)しつこく感じられるのは、パートナーのテクニックが単調なせいではありませんか?〟(指導/ドクトル・チエコ、松窪耕平、石渡利康 婦人倶楽部 1973年8月号「妻の愛の技術」より)

 まず、クンニリングスにかぎらず、フェラチオについても言えることですが、オーラルセックスだけでオーガズムまで達しようとすると、とても大変です。
人にもよりますが、オーラルセックスは、あくまでも挿入前の快感を盛り上げる前戯のひとつ、と考えてください。

 クンニリングスの体位は、女性が仰向けに寝て両足を開き、その間に男性がうつぶせに入るのが効果的です。
男性の姿勢を少しでも楽にさせるためには、女性の腰の下に枕やクッションを敷いてみるのがおすすめ。
性器の露出度も大きくなって、女性の快感がアップします。女性がベッドの端に腰かけるのもよいでしょう。

 クリトリスへの口での愛撫は、舌でなめる、つつく、唇でさする、唇にはさむ、吸うなどの動きが中心になります。
舌先の動きは、男性が女性の股間から愛撫を加えるときはクリトリスをなめ上げ、シックスナインのように逆方向の位置で愛撫するときはなめ下げ、横からの愛撫ではクリトリスと膣口の間を往復することになります。
できるなら女性は羞恥心を捨て、自分の指で大陰唇を押し開くようにして協力してあげてください。

 男性はただなめるだけでなく、クンニリングスが単調にならないように、いくつかのテクニックを組み合わせると、女性に強烈な快感を与えることができます。
例えば、女性のオーガズムが近づいたとき、舌でクリトリスを愛撫しながら、手で恥骨を強く圧迫したり、下あごで大陰唇や膣口を圧迫したりするのも、女性に形容しがたいような快感をもたらします。
さらに、男性が舌先をクリトリスに当てたまま、顔を素早く振る、もしくは唇の間にクリトリスをはさみ、そっと口に吸い込んだり、出したりするのもいいでしょう。

 ちなみに男性は、膣内にもできるだけ舌先を入れようとしがち。しかし、どんなにがんばっても深くは入りません。
女性もそれほど感じているわけではないので、クンニリングスではクリトリスに向けて集中しましょう。それが女性の性感を高め、喜びを深めるのに一番効果があるのです。

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第2章 女の、そもそもの間違い 思い込み
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第4章 女性のからだと愛し方 そこが違う
第5章 男性のからだと愛し方 そこが違う
第6章 体位・前編 早漏しない「基本体位」で、ゆっくりきもちよくなる
第7章 体位・中編 誰もが気持ちよくなれる「正常位」を極める
第8章 体位・後編 気持ちよさが広がる「非正常位」
第9章 気持ちよくなるために、ひとりでできること
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次回は<膣内の感度は実は鈍い?医師が教える本当に気持ちいい挿入テクニック>です。
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