男女の友情は成立するのか?――数%のセックス成分

男女の友情問題に終止符を

服部恵典 東大 院生 ポルノグラフィ 研究 Tina Franklin Follow

 つねづね思っていることがある。「男女の友情は成立するのか」問題についてだ。あれは何なのだ。成立するに決まっているではないか。

 飲み会の場やなにかで不意に誰かが「男女の友情って成立すると思う?」などと言いだす。

男「俺は成立すると思うよ!」
女「えー? でもさ、女の子と2人で温泉旅行とか行ったらどうせヤっちゃうでしょ?」
男「ブッサイクだったらヤらねえよ、『女』として見てないからね」
女「うわー! サイテー!」

 理屈っぽい「成立する派」の私は、君たちそういうことじゃないだろうと思いながらも、くどくどと説明して空気を悪くしないために、あいまいに笑う。いつまでこんなことを続けなければならないのだ。

 こんな茶番は今日で終わりにしよう。
今ここで私が「男女の友情は成立するのか」問題にピリオドを打ちたい。

 先に、私が至った結論だけ述べよう。

 A. 男女の友情は成立する。
セックスせずにいられる男女関係があるからではない。セックスしても友情は存在し続けるからである。
より正確には、「男女の友情は成立するのか」という問いのほとんどに、「仲の良い男女はセックスせずにいられるか」が前提になっていることがおかしいのであり、問いの存在基盤が間違っている。

 一体どういうことか? 次節からじっくりと説明させていただこう。