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by キャシー
雑誌の表紙を飾るモデルのようなイケメンとベッドの上でさっきから戯れているのに、全くムラムラしない。
20代前半だった頃はどんな男だろうと体が反応した。
あんまり盛り上がらないセックスも若さと勢いに任せればなんとかなった。
しかし、ここ数年で性欲が落ち着いてきたのか、一気に男の好き嫌いが増えた気がする。
どんなに頭でイケると思っても、体の方が拒絶をしてしまうことが多々ある。
老化と共に乳糖を消化できなくなって、乳製品を体が拒絶するのと同じような現象なのかもしれない。
そんな言い訳を口にしたら目の前のイケメンのプライドがズタズタに傷付いてしまうだろう。
「ただ単にケミストリーがなかったんだよ」
そんな悩みを友達に相談すると必ずこう言われる。
つまり、セックスの相性が合わなかったということだ。
肌と肌が触れても呼吸が荒くならない。唇を重ねてもフィットしない。
セックスの間、ずっとシンクロできずに温度差を感じる。
別に相手に問題があるわけではない。自分もやる気満々である。
ところが、何か不思議な力に阻まれるように気持ちよくなれない。
お互い忙しい中せっかく時間を作ってセックスしているのにがっかりである。
何より、経験がそこそこある自分はどうしてこのケミストリーを事前に読めないのだろう。
今までの経験を元に人間観察をすれば、相手との相性はなんとなくわかる。
この人となら楽しい時間を過ごせそう。この人となら日が暮れるまで食べ物の話で盛り上がれそう。
友達関係ならそんな頭の中の決めつけは大概当たる気がするが、これがセックスとなると全く別の話である。
誰かとセックスで盛り上がれるかどうか予想しようとしても当たった試しがない。
自信満々に誘ったのに、ケミストリーのないセックスにお互いがっかりしてしまう。
全然タイプではない人で、そこまで乗り気でもないのに、逆に相性抜群なセックスになったりもする。
どっちに転ぶのかわからないから本当に困る。
「心の窓を開いて、両足も開けばいい」
最近ヨガと瞑想にハマっているセックス好きの友人は天使のように悟りを授けてくれた。
つまり、相手とのセックス・ケミストリーがわからないなら、悩まずにみんなとセックスをすればいいということなのだろう。
食わず嫌いはしたくないが、何もかもを食べるのはあまりにも極端な気がする。
ヨガでコアを鍛えていない自分が彼のアドバイスを実践したら、数日も持たずにぶっ倒れるだろう。
そして、今日もあやふやなセックス・ケミストリーに惑わされて、自分は罪のない男たちの気持ちを弄んでしまう。
白黒していないのがこの世界の魅力だから、そんな謎の領域も一緒にまるごと楽しむのもアリなのかもしれない。
Text/キャシー
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次回は<人の性癖を笑うな>です。
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