死ぬまでには観ておきたい映画のこと

『渇き。』賛否両論!毒にも薬にもなる汚物まみれの“愛”に、世界はどう審判を下すか?

毒にも薬にもなる汚物まみれの“愛”に、世界はどう審判を下すか?

 皆、ある程度理想を抱いて生きている。好きな人と話したら「付き合いたい」。恋人と手を繋げば「結婚したい」。結婚したら……?
理想は尽きることなく生まれていき、それは欲望という名に変わることすらある。

 この映画の主人公、藤島昭和。彼もまた理想を抱き、幸せな家庭を思い描いている一人なのに、なぜこうも「ぶっ殺してやる!」って言葉に溢れ、行く先々で血が塗られていくのか。
幸せになりたいなんて誰もが思う。その“渇望感”がこんなに痛くて辛いものとは。
この果てしない毒と薬に、あなたは我慢できますか?

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© 2014「渇き。」製作委員会

『下妻物語』『嫌われ松子の一生』『告白』と次々と劇薬を投入する中島哲也監督の最新作は、深町秋生の小説『果てしなき渇き』の映画化。緻密に構成された過去・現在と、個性的で強烈なキャラクターに溢れた作品性はここでも健在です。

 主人公の藤島昭和を演じるのは役所広司。こんなに危なっかしい役所広司は観たことない。スクリーンにいるだけで「うわっ」て鼻を摘んでしまいそうな嫌悪臭。良くも悪くも、忘れられない人物であることは間違いないです。
他にも妻夫木聡、オダギリジョー、中谷美紀、二階堂ふみ、橋本愛といった豪華キャストがメーター振り切りの演技合戦。近寄りがたいけど観てしまう。こんなに毒にも薬にもなり、シネコンで上映される日本映画は最近では珍しいのではないでしょうか。


娘の知られざる裏の顔に驚愕!

 【簡単なあらすじ】
 妻の不倫相手に暴行し、仕事も家庭も失った元刑事の藤島昭和(役所広司)。ある日、彼のもとに元妻から連絡が入る。娘の加奈子(小松菜奈)が失踪したと知らされ、藤島はその行方を追っていく。

 学校ではマドンナ的存在で、容姿端麗で優等生であるはずの加奈子。しかし、藤島は彼女の知られざる姿を目の当たりにする。彼女の友人、彼女に恋をしていた少年、彼女と関わりを持っていた大人たち……。行方を探すその先々で次々と血が流れていく。
藤島は激情に駆られながらも加奈子に対し、不思議な感情を抱いていく——。