「うちの妻の料理はほんと不味くて(笑)」配偶者下げ文化の背景にあるのは?

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こんにちは、斗比主閲子です。

今日は以下のようなお題を編集者さんからもらいました。

よく飲みの席などで、夫や妻のことを下げて話したりしますよね。友人知人に今の夫婦関係をヒアリングするのですが、惚気をよしとしないからか、出てくる夫婦エピソードはだいたい愚痴ばかり。

私も悪口ばかり話してましたが(逆に夫を責められるとムッとするのですが)、悪しき習慣はなくなればいいのになぁといつも思います。

いわゆる一つの配偶者下げですね。ちょっと考えてみます。

夫婦生活円満エピソードを見ることは希(まれ)

「うちの夫は最近太ってきて全然魅力的じゃないんですよー」とか「妻の料理はほんと不味くて(笑)」みたいな、配偶者を下げるような言葉を聞いたことがある人は多いんじゃないでしょうか。

一方で、「うちの妻はいつまでも魅力的でメロメロです」とか「夫の料理はプロレベルなんですよ!」みたいに、配偶者を上げる場面に出くわすことはそれほど多くはない。それどころか、「いつまでも愛し合ってます!」「毎週デートに出かけるんですよ」みたいな夫婦円満エピソードは、新婚夫婦でもなければ語られることがほとんどありません。

これはどうしてでしょうか。

配偶者上げは嫉妬を買うと知っている

まず、配偶者に対して嫌な気持ちを抱えていて、誰かに愚痴りたいということがまったくないという人は、そんなにいないと思います。

夫婦生活が常に順風満帆ということはないですからね。誰かに話すことで溜飲が下がるというか、鬱憤が晴れることはありますから。これは配偶者下げというよりも、愚痴の吐露と呼んだほうがいい。

でも、本当は夫婦生活に問題がなくても、問題があるように振る舞うことはあります。どうして思ってもいないことや、ちょっとしたことをわざわざ誇張してまで妻や夫を悪く言うかといえば、配偶者下げをしたほうが問題にならないことを知っているからですよね。

正確に言えば、配偶者上げをすることで周りから嫉妬を買うことがあることをみんな知っているといった方が正しいでしょうか。