スタジオジブリ最新作!美しき姫が犯した残酷な「罪と罰」の正体を考える『かぐや姫の物語』

たとえば、5人の男たちから一斉にプロポーズされたとする。全員が金持ちで、社会的身分は高く、今後の人生に安心が約束されている。 こんなの、誰もが飛びつく案件です。手で掴んだ瞬間に覚めてしまう夢のような話で、誰もが憧れる“お姫様”の立場。まさに“幸せ”を絵に描いたような世界です。

 たとえば、5人の男たちから一斉にプロポーズされたとする。全員が金持ちで、社会的身分は高く、今後の人生に安心が約束されている。
こんなの、誰もが飛びつく案件です。手で掴んだ瞬間に覚めてしまう夢のような話で、誰もが憧れる“お姫様”の立場。まさに“幸せ”を絵に描いたような世界です。

 それなのに、これらのプロポーズを全て断った姫がいた。彼女の名はかぐや姫。
なぜ、彼女は“幸せ”の常識を覆す判断をしたのか? その理由と、彼女の背負った罪と、科せられた罰とは何か? アニメーションの新境地を開拓するこの絵巻物に、その答えは載っています。

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『火垂るの墓』から『となりの山田くん』まで幅広い作風で知られる高畑勲監督。彼が新たに挑むのは、日本最古の物語『竹取物語』の映画化です。主人公・かぐや姫がなぜ月から地球に降り立つことになったのか、そこで何があったか、どのように葛藤をしていたかを描きます。

 声の出演は、かぐや姫役に新進女優の朝倉あき。彼女の育ての親となる翁役を昨年他界した地井武男、その妻・媼役をNHK朝ドラ『あまちゃん』が記憶に新しい宮本信子が演じます。他にも高良健吾、田畑智子、高畑淳子といった個性的でバラエティに富んだ出演陣が、独特で愛らしいキャラクターに命を吹き込みます。


美しさに裏打ちされた残酷な現実とは?

 【簡単なあらすじ】
 その昔、貧しい村の竹取・翁(声:地井武男)は竹やぶで光る竹を見つける。そこからわずか三寸ほどの女の子(朝倉あき)が生まれ、家内の媼(宮本信子)に手渡すとその女の子は見る見る大きくなり、人間の赤ん坊の大きさに。

「これは天からの恵み。しっかりと育てよう」

 二人は女の子を娘のように育て、彼女は捨丸(高良健吾)らの仲間とともに鳥を捕まえ、草をむしり、貧しい暮らしながら楽しい日々を送っていた。
そんなある日、翁が竹やぶから大量の金を見つけ、その金で都に行くことを決意する。女の子を姫にし、豊かな暮らしを与えようとする。女の子は“かぐや姫”と名付けられ、高貴で美しい姫として名を馳せる。その噂を聞きつけた男たちが一斉にかぐや姫に求婚するが、彼女は無理難題を突きつけて追い返す。それでも懲りず、姫にアプローチをかける5人。

「どうして、私はここまで不自由で、人を不幸せにしまうのか……」

 かぐや姫は自らの身分を呪い、激しく苦悩する。そして、衝撃的な事実を翁と媼に打ち明ける。

「私は、月から来たのです」

 彼女は自分が罰として地球に降り立たされ、罪を償っていることを告げるのだった――。