見たことのない歌舞伎を体感できる!渋谷・コクーン歌舞伎『天日坊』

 江戸の風俗や人情を活写したドラマティックな演目、華やかで迫力ある俳優の演技、そして、江戸時代の芝居小屋の雰囲気を今に伝える劇場のイベント感。
歌舞伎鑑賞は、大人のデートプランとしてもおすすめの粋な過ごし方です。
着物を着たお客さんがいたり、「中村屋!」などと屋号が飛び交ったりするなど、客席にも独特のムードが漂っていて、ちょっとした非日常感が味わえるのも楽しみのひとつ。
でも、慣れない伝統芸能の雰囲気にカレが飽きてしまうのでは……と不安で、なかなかパートナーを誘えずにいる人もいるのではないでしょうか。

中村勘九郎
中村七之助
中村獅童

 そんな人にこそおすすめしたいのが、渋谷のBunkamuraシアターコクーンで開催されている“渋谷・コクーン歌舞伎”です。
1994年に、中村勘三郎(当時は勘九郎)が演出家の串田和美とタッグを組んで始めたこの公演。
古典歌舞伎の演目を、新たな解釈と大胆な演出で上演するスタイルが、毎回話題を呼んでいる人気公演なんです。
 本物の火や水、泥を使ったアミューズメント感あふれる演出もさることながら、劇中に石野卓球や椎名林檎の楽曲を使用したり、いとうせいこうが作詞したラップを取り入れるなど、他ジャンルとのあっと驚くマリアージュが毎回の見どころとなっています。
ただ奇をてらうのではなく、異文化・異ジャンルとの融合によって、歌舞伎に新たな美しさと感動を与えることに成功しているのが、コクーン歌舞伎の素晴らしいところなのです。
 そして今回、6月15日(金)~7月7日(土)に上演される『天日坊』では、なんと人気脚本家の宮藤官九郎が脚本を担当。
『木更津キャッツアイ』や『うぬぼれ刑事』、映画『真夜中の弥次さん喜多さん』など、卓越した笑いのセンスと、批評性を巧みに織り込んだ斬新なドラマ構成で知られる彼が、古典歌舞伎の原作をどう脚色するのか期待が高まります。
また、出演者も中村勘九郎、中村獅童、中村七之助と、歌舞伎もさることながら、それ以外のジャンルでも活躍する若手の実力派が勢揃い。
異分野の新しい風と、歌舞伎界の若い感性によるエネルギッシュな舞台になることは間違いないでしょう。

 現代劇以上にポップでスリリングなエンターテインメントを提供してくれるコクーン歌舞伎は、歌舞伎デートデビューに最適。
歌舞伎を見たことのない彼も、きっと気に入るはずですよ!

名称:渋谷・コクーン歌舞伎第十三弾『天日坊』
原作:河竹黙阿弥『五十三次天日坊』
演出:串田和美
脚本:宮藤官九郎
出演:中村勘九郎、中村七之助、中村獅童
日程:2012年6月15日(金)~7月7日(土)
   ※日程ごとの詳細な開演時間はwebサイトを確認のこと
会場:Bunkamuraシアターコクーン(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)
料金:1等平場席/椅子席12,500円 2等席9,000円 3等席5,000円
チケット:4月22日(日)10:00から発売開始
チケットホン松竹0570-000-489 または03-6745-0333(10:00~18:00)
チケットWeb松竹 https://www1.ticket-web-shochiku.com/pc/
Bunkamuraチケットセンター
4月22日(日)発売初日特電03-3477-9912(10:00~17:30)
4月23日(月)~残席がある場合03-3477-9999(10:00~17:30)
     Bunkamuraオンラインチケット 
ほか、チケットぴあ、ローソンチケット、イープラスなど各種プレイガイドにて発売
URL:https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/12_kabuki.html

Text/Fukusuke Fukuda