• love
  • 2017.10.26

女の友情はもろいのか?彼氏を友人から奪われたときを考える

「女の敵は女」とはよく聞く言葉ですが、「女は友情よりも男を選ぶ」というのは本当でしょうか。恋愛が絡むと女性の友情はややこしくなるもの。時には「愛されること」を求めるあまり、彼氏を奪った女友達を憎んでしまうことがあります。「愛されること」に囚われた女性の心を白井瑶さんが解き明かします。

女の友情が壊れるとき

怖い女友達
by Pixabay

「女の敵は女である」よく聞く言葉だ。
世の中にはどうやら、「女の友情は表面だけで、内心小馬鹿にしあっているはずだ」と信じて疑わない人がいるようだけど、女歴28年のわたしに言わせてもらえば、別にそうでもないと思う。もちろん気の合う・合わないはあるが、相性の良い女友達は何ものにも代えがたい。

 大人になると、会う友人は限られてくる。プライベートな時間を割いてまで会いたいと思える友人は、大切な存在だ。それでも友情に亀裂が入ってしまうのは、大抵男が絡んだ時だ。

愛される機会が盗まれるとき

 女同士で言い合いや軽いケンカになることはもちろんあるが、絶交なんて大事に発展することは稀だ。それなのに男が絡んでしまうと、あっという間に関係が壊れることがある。

「彼氏・旦那を寝取った」という決定的なものから、「まだ未練があることを知りつつも、友人の元彼と付き合いだした」なんて心情的に微妙なもの、個人の性質や関係性によっては、たった一度の合コンで友情が終わってしまうこともある。

 女の友情が男同士のそれより脆いとは思っていないが、たしかに恋愛が絡んでこじれやすいのは女同士のイメージがある。それは一体どうしてだろうと考えた時、「女の子の人生は結婚(につながる恋愛)ありきの設計なので、そこを邪魔されたと感じると、まるで人生の大事な部分までも踏みにじられた気になるから」かもしれないと思った。

 わたしたちが幼い頃から慣れ親しむ、少女漫画の多くは恋愛をテーマにしていて、「女の子は仕事・勉強より愛嬌、可愛いげが~」的な思想が刷り込まれているし、その価値観は未だに滅びていない。無意識のうちに恋愛中心的な思考になっているというか、「愛されなければ未来はない」という思い込みさえあるように感じる。だから、それを脅かす存在は絶対に許せない。だって、愛されることこそが人生の目的であり、生き抜くための手段だと思っているからだ。「愛される機会」を奪われることは、存在意義を揺るがす一大事だ。

 その一方で、「愛される機会」は時に強烈な誘惑となる。いざ目の前に差し出されると、友情を捨ててでも獲りに行かなければならない気がしてしまうのも何となくわかる。友人を大切に思っているのに、手に入りそうな愛される機会に抗えなかった人もきっといる。

 ここまで書くと、女の友情は男に振り回されているように見えるけれど、多分、それも少し違う。わたしたちは「自分が」愛される未来を「自分から」奪ったことが許せないのであって、男という存在、個人にそこまで強い執着はない。たぶん奪うことになる側も同じで、(友情を壊してでも惹かれる相手に)「自分が」愛される機会が得られることに陶酔している。
こだわっているのは自分自身がいかに「愛される機会」を得られるか、そして守れるか、だ。新しい彼氏ができて、過去友人に奪われた元彼のことが心底どうでもよくなっても、友人のことは許せないままだろう。

愛される義務、使命感

 女にとっても友情は決して軽いものではない。だけど時にはそれを超えるくらい、愛されなくてはならないと、強い義務感に駆られてしまう時がある。愛されることは確かにすばらしい。でも、愛されなくても全然いいのだ。女の価値はそれだけではない。

 個人的には、知らない女ならともかく、友人と争ってまで男を手に入れるのは労力に見合わないと思う。陳腐だが、男は星の数ほどいるのだ。でも、長く付き合える女友達は星の数ほどはいない。

 この記事を書くにあたって、「とはいえ、もしも友人の彼氏が坂口健太郎で、彼に言い寄られたらどうだろう」と考えてみたが、答えは【泣きながら撤退】となった。いや、実際坂口健太郎だと正直かなりあやういと思うが、そういうことにしておきたい。なぜならその坂口健太郎はただの坂口健太郎ではなく、彼女の友人を口説くような坂口健太郎なのである(ちなみにこの文章はブスが書いている)。

 クラスメイトはもう新しくはできないし、大学のゼミのような同期もこれから増えることはない。友人たちが坂口健太郎の彼女にならない限り、心穏やかに友情は続いていきそうである。

Text/白井瑶

次回は<セクハラを流して大人の対応ができる女はイイ女だという呪い>です。
「セクハラ・痴漢をされるのは女として魅力があるから」と言われることがあります。未だに「性被害を受けるのは見た目の良い子」という認識が根付いているのかもしれません。しかし、実際被害にあうのは「不都合な声をあげそうにない女」です。女性が性犯罪に遭わない、当たり前の環境で生きていくためには。

ライタープロフィール

白井瑶
ゆとりのアラサーOL。
今月の特集

AMのこぼれ話