たとえ友達が普段は冷静沈着、みんなのアドバイス担当だったとしてもマリッジハイになることはあります。妊娠したら「子供の名前は星って書いてシャイニーちゃんにする！」と血迷ったキラキラネームを付けたがるかもしれません。人生のどこかで、バカをやりたくなる時もあるものです。

しかしそこで「お前、何バカなこと言ってるんだ」と止められるのは友達しかいません。ハイになった友達を止めるのに家族では近すぎるのです。

そこで「さすがにあれだけアピールされると、承認欲求が痛いよね」と承認欲求へすべての責任を押し付けていいのでしょうか。目を覚ませ、このおバカ！　と両頬をビンタしなくていいんでしょうか？

ここまでを女子会で話したところ「でもね、（facebookでラブラブアピールしすぎて人を傷つけるような人って）そもそも友達に恵まれてないんじゃないかって思うの。だからバカ！　って叱ってくれる人もいないんだと思うよ」

もしあなたが友達のことを大切に思っているなら、その子が「友達に恵まれないからこんなバカなことできるんだ」と思われてしまっているとしたら。それって、あまりに悲しい状況じゃないですか。

承認欲求という言葉で憐れんだふりをしている場合ではありません。私たちは友達のおバカな振る舞いを止められるかどうかで、二人の間に真実の友情があるか測られているのです。

友人が暴走したら、承認欲求のせいにするのではなく、止めてあげるのが友情ではないでしょうか。

Text／トイアンナ