「もうその話はしたくない!」となる前に…ケンカ後の話し合いの作法

ケンカの解決方法のマッチング

ケンカの仲直りをする彼氏彼女画像 Edward Eyer

皆さんは恋人と喧嘩をしたときに、どうやって決着を付けますか? お互いが納得するまで話し合う、論破する、泣く、黙り込む、折れる、なんとなく流す……様々な方法があると思います。

わたしは納得のいくまで話し合いたい派です。そうしないと自分の中に怒りや悲しみがわだかまってしまうし、納得していないまま憮然とした態度を相手に取られるのも気に障る。

そもそも話し合いでの解決は、一番フェアな方法だと信じているのです。けれども、最近になって気が付いたのは、どうやらすべての人が話し合いで解決がしたいわけでもないっていうことです。

例えば、うちの夫の場合、喧嘩をして話し合いの場面になると「その話はいいよ」とか「聞きたくない」とまず拒否反応を示します。時にはその口から「うるさい」といった暴言も出ることもある。

もちろんそこで黙るわけもなく、「そうやって、自分が気まずいから、面倒だからって避けないでもらえる?」と逃げ道をふさぐと、彼はしぶしぶわたしに向き直ります。しかしそれでも、話し合いの途中で突然ティッシュを手にして、辺りの棚やらテレビ台やらを拭き始めるのです。

最初は、「この人、突然どうした?」とあっけに取られていたのですが、「なんで、こういう真剣な場面にいきなり掃除するわけ?」と尋ねると、夫いわく「いや、なんか……落ち着かないから」。どうやらわたしと顔をつき合わせて話し合うことを避けたい気持ちが、自然と行動に出てしまうようなのです。

もちろん、ふたりの間でのいさかいをなんとなくスルーすることで、変わらない日常を取り戻す手段もあるとは思います。けれどわたしはそれをしたくない。わたしが求める「納得してまた一歩を踏み出すこと」と、夫が求める「穏やかに受け流してつつがない日々を更新すること」、そのどちらが正解かはわからない。けれど、喧嘩の解決方法のマッチングに関していうと、わたしと夫は、少々相性が悪いのかもしれません。